アイデンティティー

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インタビュー企画第6回:アマノ(Natsukage)

どうも。ふぁずです。今回は、名古屋で活動するバンド「Natsukage」の主宰、アマノさんにインタビューしました。今回が今年最後の更新になります。そんな今回も素晴らしい内容にする事が出来て感謝しかないです。多謝。

それでは、楽しみにしていた方も沢山いると思うので前置きはここまでにして、どうぞお楽しみください。

 


 

ーよろしくお願いします。

 

よろしくお願いします!

 

ーまず、最初の質問です。Natsukageというバンドを立ち上げて活動しているアマノさんですが、バンド名の由来は何ですか?また、以前は「fazethedaze」というバンド名で、「自身が大学生になったのを機に名義をNatsukageに変えた」とのことですが、もう少し名義変更に細かい理由があれば教えてください。

 

Natsukageという名前はKeyの「夏影 -summer lights-」という曲名からとったもので、自分はやたらと夏に因んだ曲を書いてしまうのでそこからぴったりな名前は無いかな、と考えたときにこの名曲のタイトルが浮かびました。また、他のバンド名の案として「Mikage」という候補があり、「~影」というバンド名にしたいと思っていたため、この名前の採用に至りました。
fazethedazeからの改名に関しては、まず自分のアルバム「My Lost Blue」を出すに当たって心機一転という部分もありましたが、fazethedazeという名前は自分が中学3年生のときに適当に思いついた名前なので、前々から変えようとは思っていました。

 

ーなるほど、ありがとうございます。確かにメロディや歌詞が、夏を想起させる楽曲が多いと感じました。

さて、Natsukageは今年8月に、新譜「My Lost Blue」をbandcampにてリリースされましたね。聴かせて頂いたのですが、歌詞が極端に難しい単語を用いてるわけではないのですが表現が抽象的な楽曲もあるな、という印象を受けました。特にその新譜の中でも「エウレカ」が好きなのですが、この曲のテーマやどのようなメッセージを含んでいるのか教えていただけないでしょうか?

 

エウレカ」はズバリ、交響詩篇エウレカセブンを見て出来た曲です。自分は深刻なアニメを見るとかなり心にダメージを負うというか、色々考えすぎてしまうタイプなのですが、勿論エウレカセブンもその例外ではなく、とても大きい影響を自分に与えました。歌詞の中に出てきたり、タイトルにもなっている「エウレカ」とはエウレカセブンのヒロイン、「エウレカ」のことで、作曲した当時の自分は彼女を本気で好きになってしまいました。ですが、勿論彼女に逢って思いを伝えたり、恋人になったりすることはできません。馬鹿みたいな話ですが......
なので、そういう感情を曲に込めて昇華しよう、乗り越えようと思いました。この曲は、「伝えることが出来ないもどかしさ」、「エウレカセブンの世界観」、「エウレカに対する想い」がテーマとしてあり、特にアニメの世界観をどう落とし込むかをもう一度アニメを見たり、曲のアレンジやメロディーを変えたりして考えました。結果、完成するまで半年ほどかかってしまいましたが、とても納得のいく曲が出来たと自負しています。

 

ーなるほど、並々ならぬこだわりがあったのですね。では「エウレカ」はNatsukageの代表曲といっても過言ではないのではないでしょうか。すごく偉そうな言い方にはなってしまいますが、聴いていてエウレカの、作品としての輝きは一味違うなと感じました。

 

そうですね。時間をかけた甲斐もあり自分でもかなり気に入っていますし、身内でもカバーしてくれる人が何人も居たりして、とても光栄なことだと思っています。

 

ーカヴァーして貰えるの、とても嬉しいですよね。さて、Natsukageの曲を聴いていて、「ジャンルはシューゲイザーグランジ寄りなのかな?」と思ったのですが、やはりそういったジャンルのバンドから影響を受けていらっしゃるのですか?

 

自分はNatsukageをポストハードコアやエモだと言い張っているんですけど、今までで自分が出した曲は高校生のときfazethedazeとして作った曲なので、中学生や高校生のときの音楽の趣味がかなり反映されているんですよね。グランジはあまり聞いていませんが、当時はHenry Fiat's Open SoreやThe Mummiesなどのローファイなガレージロックやハードコアパンクを聞いていたのでそれらの影響かもしれませんね。
シューゲイザーはNakanoiseバンドやRingo Deathstarrを聞いていて、特にNakanoiseバンドに関しては自分にとても大きな影響を与えたバンドなので、シューゲイザー要素に関してはほぼ彼らの影響と言っても過言ではありません。

 

ーああ、なるほど。エモはすごく分かる気がします。そして、ジャンルは名乗ったもん勝ちですね。アマノさんの音楽の趣味は結構コアというかマニアックですよね。他に影響を受けたバンドや、今気に入っているバンドはありますか?

 

そうですね......自分のルーツとしてbloodthirsty butcherseastern youthは絶対に外せません。彼らからは音楽でも歌詞でも影響を受けていて、「開放弦ってこんなに良い響きがするんだ」「歌詞が日本語でもこんなにかっこいいんだ」という気付きを与えてくれました。
更に今の自分の音楽の趣味の土台になっているのが彼らなんですよね。というのは、ポストハードコアやエモという言葉を知ったのは彼らからで、彼らが影響を受けたバンドとしてFugaziがよく挙げられるのですが、そこからFugazi他ポストハードコアを聞き始めました。
また、自分の最も好きなバンドのAt The Drive-Inは、eastern youthとツアーか何かをしていて、そこから知ったんですよね。自分のフェイバリットであるeastern youthとツアーをしてるってどんなバンドなんだろうって思って聞いてみると、鉄を叩きつけるような圧倒的エネルギーに衝撃を受けまして、自分でもわけが解らないぐらい好きになってしまい、ボーカルのセドリックとギターのオマーに憧れ、アフロに髪型を変えてみたり、音作りを完全に真似してみたり、最近は一気に3曲丸ごとカバーしたりしてしまいました。
そういった意味でもとても大きな影響をブッチャーズやeastern youthからは受けています。

 

bloodthirsty butchers......彼らが世のバンドに与えている影響は計り知れませんよね。そして、こうしていくつかのアマノさんが影響を受けたバンドを挙げて頂いて「確かに!」と、思いましたね。でも、しっかりとそれぞれのバンドのいいとこどり+、しっかりNatsukageのアイデンティティーが存在してると思います。

 

ありがとうございます!ルーツを大事にするのはとても大切なことだと思っているので、そう言って頂けると光栄です。

 

ーさて、そんなNatsukageですが、現時点での最新音源は既存曲の再録・再ミックスをしたものですよね。今現在、新曲や新譜の製作予定、リリース予定などはありますか?

 

今はカバーをして修行とか言ってるんですが、来年には何か音源を出したいですね。アルバムを作る段階で「合わないな」と考えアルバムからは抜いた曲や、大学生になってから作った曲が入ったEPを出す予定です。「My Lost Blue」は元fazethedazeのメンバーが参加していますが、次に出す音源では、色んな人を誘って音源に参加して貰ったり、大学の友達を誘って何か出来たら面白いなと思っています。
また、自分は「アイデンティティー」で初回にインタビューされた飴宍飴美(アプサラス)と親交が深く、いつかアプサラスとスプリットを出したいと計画しています。アプサラスも自分のお気に入りのバンドの一つであり、彼らからの影響も消化したような曲をスプリットでは出したいですね。

 

ーなるほど......とても楽しみです!アプサラスとのスプリットが実現した際、当ブログで是非取材させて頂きたいなと思いました(笑)ライブの予定などは考えてないですか?

 

ええ、そのときは是非お願いします!
ライブに関しては活動がインターネット中心なのであまり実現の可能性は見えて来ませんね... ある程度頼れる人はいるものの、まだ自分の腰が重くやる気にはなれないというのが実状ですね。しかし、もしやるなら身内を集めてスタジオライブをやりたいです。自分はライブハウスという社会が好きでは無いし、何よりもエモやポストハードコアのライブを見ていると客とバンドが同じ目線で、更に唾が飛んでくるような距離に居るんですよね。「これを見て何も思わないやつは音楽をやる資格は無い」という暴言まで飛び出したPenfoldのラストライブのようなものを理想としています。

 

www.youtube.com

Penfoldのラストライブの模様を撮影した動画

 

 ーおお、ありがとうございます!
なるほど、スタジオライブ見てみたいので楽しみにしてます。そしてPenfoldのような素晴らしいライブが実現できることを祈っています。
それでは、以上でインタビューを〆させて頂きます。ありがとうございました!

 

ありがとうございました!

 


 

続いて、アマノさんの機材を見ていきましょう。

 

アマノ's Equipment

 

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メインギターは、Fender USA Jaguar 1962 reissue。Natsukageの楽曲のギターはほぼ全てこのギターで録音しているそう。

高校1年生のときに中古で購入したもので、ボリュームポットをトグル式のキルスイッチに交換し、プリセットトーンの回路も外してある。

気に入っているところはトーンノブと「The World is a Beautiful Place & I am No Longer Afraid to Die」のステッカーだそう。

 

 

 

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 ベースはLEGENDのプレシジョンベースタイプ。自分の音源で、人に弾いてもらったものを除いてベースはこれを使っているそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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録音時に使うエフェクターは、左からMXR Micro Preamp、BOSS BD2、LINE6 M5。MXR Preampについてはオマー(At The Drive-In)が使っていたため購入したとの事。AIFのギターの入力の直前に挟んで使うそう。BD2については、アンシミュ単体で作れないジャキジャキした音を使うときに使っている。アマノさんの音源でのジャキジャキした音はほぼこれを使って作っているそう。M5ではアンシミュでエフェクトが足りないときに使っている。

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マイクはAUDIX OM3。高校3年の時に購入して以来愛用しているそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の機材は下記。

 オーディオインターフェース:スタインバーグ UR12

プラグイン:Amplitube 4、EZDrummer、MelodyneNomad Factory BusDriver

DAW:Reaper

ちなみに前述のエフェクター以外に、ギターとベースはAmplitube 4で音作りをしている。

 


 

 [アマノ]

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 名古屋のバンド「Natsukage」の主宰。

今年8月末にアルバム「My Lost Blue」をリリース。fazethedaze時代から通算3枚の音源をリリースしている。

 

 

 

 

 

 

 

[音源]

最新アルバム「My Lost Blue」

fazethadaze時代のbandcamp

fazethedaze.bandcamp.com

アマノさん個人のSoundcloud

soundcloud.com

 


 

今回の記事は以上です。筆者も個人的にNatsukageを推してるので、今後の活動が楽しみで仕方ないです。

というわけで、年内のインタビュー記事はこれで最後です。来年も是非ともよろしくお願いします。

 


 

インタビュー・編集:ふぁず

インタビュー企画第5回:tomo1(Cold Sleep Girlfriend)

 

どうも、ふぁずです。
さて、今回は東方アレンジサークル「Cold Sleep Girlfriend」の代表でドラムとアレンジ担当、そしてDJとしても活動中のtomo1さんにインタビューしました。こうした「同人音楽文化の情報を発信する」という企画、文化の第一人者、そして立役者でもあるので、筆者は人生で最高レベルの緊張をしていたのですが、沢山の質問に快く答えていただきました。

 


 

よろしくお願いします。

 

ーよろしくお願いします。ではまず最初に、現在tomo1さんは自身の東方サークル「Cold Sleep Girlfriend」でドラマーとして活動されてますが、ドラムを含めた楽器自体を始めた、触れたきっかけを教えて下さい。

 

初めてちゃんと楽器に触ったのは、中学3年生の時ですね。僕、中学生だった時代が大体2000年前後なんですけど、当時丁度コナミ音ゲーブランドが流行り始めた頃で、一番最初に「ビートマニア」が、次に「ダンスダンスレボリューション」が出来た流れで、「ドラムマニア」というゲームが登場しまして。そのドラムマニア、僕めっちゃ好きだったんですよ。で、「ドラマニやってるんだったらドラム叩けるんじゃない?」みたいな感じで友達が「バンドやろうぜ」って誘ってきて、ドラムを始めたのがきっかけです。

 

音ゲーがきっかけなんですね・・・!・・・珍しくないですか?

 

いや、当時は多分珍しかったと思うんですけど、今は多分音ゲー、特にドラムマニア出身でドラム叩いてるドラマーって正直かなりいると思います。まあ、あくまで僕の感覚なんですけど。

 

ーそうなんですね。自分が疎かっただけなのか・・・。では、きっかけを話して頂きましたけど、前述のご友人とのバンドというのは、どういったバンドだったんでしょうか。

 

どういうバンドだったかと言いますと、当時中学3年の秋頃だったんですけど、中学校の文化祭で「自主企画的にバンドをしよう」という流れがあったんです。それで、僕の友達がゆずの楽曲をやりたいと言ってて。で、その友達から「ボーカルとギターだけじゃなくてリズムトラック的なものも欲しいから、ちょっとドラム叩いて」と言われて僕がドラムで入ったんですよ。編成としては、ボーカル、ギターが二人とドラム、それからキーボードだったんですけれども、ベースのいない編成で無理矢理ゆずの楽曲を演奏をしてました(笑)

 

ーええ(笑)

 

まあでも、ハーモニカとか入れて、音の部分を厚くすればなんとなくそれらしく聴こえてたと思うんですけど、まあ当時演奏下手だったんで、もし今録音したものが残ってても絶対聴きたくないですね(笑)

 

ー(笑)。じゃあ、本当に最初に演奏したのはゆずの楽曲だったんですねえ。

 

そうですね。当時他にも好きな音楽はいっぱいあったんですけど、とりあえず最初に自分が人前で演奏したのはゆずの曲でしたね。

 

ーではその当時他に好きだった音楽って何ですか?

 

そうですね、その当時って、時代的にインディーズのメロコア・パンクバンドブームが起こっている最中だったんですね。ハイスタンダードが活動を休止する直前くらいだったと思います。まだギリギリAIR JAMとかやってた時代ですね。で、僕3つ上の姉がいまして、当時姉が高校3年生くらいで、そういう音楽を姉が家でよく聴いてたんでそのCDを借りたりとか、友達からCDを借りたり、自分でも買ったりして。一番最初にバンド音楽をちゃんと聴き始めたのはその辺りですね。

で、その延長線上で、高校に行ったら、メロコアの周辺ジャンルであるところのメタルとか聴き始めたり、っていう感じですね。

 

ーなるほど。では、東方の音楽サークルを始めるきっかけって何だったんですか?

 

東方のサークルをやるきっかけも、まあ色々あるんですけど、今話してたのが高校くらいまでの話ですけれど、大学に入った2008年頃に、当時「ニコニコ動画内で流行ってる曲をバンドでセッションしよう」みたいなイベントが全国的に流行ってたんですよ。

で、当時岡山県でその手のオフ会が開催されるというのを耳にして、初めて参加したんですけれども、当時既に大学で軽音サークルに入ってバンドはやってたんですけど、そのオフ会で初めて所謂「サブカル系・オタク系」の楽曲を演奏するという経験をしたんですね。で、その中に東方が好きなメンバーがいて、その流れで石鹸屋のコピーバンドをやるようになって。だから丁度東方のライブイベント「Frowering night」とかが全盛期だった頃ですね。

それで、その当時のメンバーとの付き合いが続いていて、緩く一緒に活動してる感じですね。

で、その2,3年後にその石鹸屋のコピバンを一緒にやってたメンバーと、同人活動をすることになったんですけど、音源を作る前にちょっとライブ活動をしようということになりまして。2010年に岡山で初めて東方オンリーのライブイベントを企画したんですけど、当時多分岡山に東方アレンジサークル一個もなかったんですよ。一個もいなかったけど、「君らやれるやろ?俺らもやれると思うから、ライブ企画してやっちまおうぜ!」みたいな感じでとりあえずサークルの曲も出来てない状態からライブだけ先に決めて、ライブ企画をやったんですよ(笑)

で、結論から先に言うと、ライブ自体はかなりお客さん来て、もうライブハウスいっぱいになって。だいぶ盛り上がって終わりました。それが2010年位の話。とは言っても岡山のバンドだけでやったわけではなくて、知り合いのツテで大阪からサークル呼んだりしたんですけれども、それが「(有)はしやすめwithオンパシラオールスターズ」。当時彼らもまだ音源出して1,2枚目の頃。というのも、先述のオフ関係の友達が大学生になって大阪に進学して、「大阪で東方アレンジやってるところないかな」って感じで、そのはしやすめに拾われた感じだったんですよ、確か。

で、そのツテで、彼らにライブ出演をお願いして、大阪から岡山に来てもらったっていう。だから、彼らもその時初ライブだったんですよ。で、その当時やり始めたライブとか企画してたサークルが「DLR」です。DLRとして活動したのは丁度2年間位ですね。だから先述のライブ企画から活動を始めて、その年の秋の紅楼夢で音源を出して、そこから2年くらい経ってからDHS主催の「Search For The New Stream2012」っていうライブの後に活動休止しました。

 

ーDLR活動再開の予定は・・・?

 

ないです!(笑)

 

ーまあ、今やってるサークルがあるんだったらそうですよね(笑)

 

うん(笑)で、今やってるサークルが「Cold Sleep Girlfriend」っていうんですけど、そもそもそれを始めたきっかけっていうのが、DLRが活動休止になって手持ち無沙汰になって、僕はまだ東方アレンジをやりたかったので「じゃあ何とかして自分で曲を作ろう!」と始めたのがきっかけです。

で、当時ギターは持ってはいたけど全然弾けないし、もちろんドラムは叩けるしDLRでは作詞もやってたけど、所謂メロディやコードが絡む部分に関して、その、作曲技法ってやつが全く分かってない状態だったので、色んな人の協力を仰ぎながら、2012年の冬にCold Sleep Girlfriendとして活動を始めました。

で、製作の話なんですけど、基本的に「デモ作って他の人に弾いてもらう」か「打ち込みで完結させてしまう」かのどっちかの手段でしかベースとギターは収録してないです。なので、他の人に弾いてもらった時はクレジットにその人の名前を記載してるので確認してみてください。

製作手順は、まず東方アレンジでCDを作る時って僕はまず最初にCD1枚通してのコンセプトありきで作り始めるんですよ。最初に「こういうCDを作ろう」って決めて、なんとなくの企画書を書くところからスタートします。それとメインビジュアルになるキャラを決めて。で、そのメインテーマに沿った曲を何曲か作っていって、で、曲を作っていくうちにテーマが見えていくっていう逆のパターンもあるんですけどね。まあとりあえず漠然としたテーマが見えてきたところで、何となくビジュアルを思い浮かべてある程度ジャケットはこうしたいというのを形にしたのをメンバーのGRに投げます。それでビジュアルイメージがある程度出来てきたところで、デザイナーさんにデザインをお願いしてタイトルロゴとかジャケットのデザインを組んでいって同時進行で曲を組み上げていって完成という感じですね。

 

ーなるほど。そしてもう今年5周年だったわけですね。

 

特に5周年らしいこといてないけどね(笑)

 

ーいや、まあ自分は気付いてたんで・・・「何かしないのかな」とは思ってたんですよね。

 

したかった!(笑)

 

ー(笑)。さて、tomo1さんは、Cold Sleep Girlfriendとしての活動以外に、DJとしても精力的に活動されてますよね。

 

まあ、意図的に自分でDJとしての活動を増やしていってるという自覚はあります。

 

ーそれは何故ですか?

 

うーん、まあやれるうちにやっておこうというのが最大の理由ですね。

 

ーなるほど。ていうか、DJイベントにて凛として時雨ピエール中野さんとの共演おめでとうございます!

 

いやー、怖すぎる(笑)

 

ーめちゃめちゃすごいじゃないですか(笑)

 

いや、あの、1つだけ言わせてもらうと僕がすごいんじゃなくて偶然僕と知り合いだったイベンターがすごいだけ(笑)僕は正直運が良かっただけなんで。逆に僕の周りがビビッてますもん。「お前それ本当に大丈夫なのか?」って。まあまず普通に生活してて共演することってまず無いですからね。

 

ーですよね(笑)で、そのDJを始めるきっかけってなんだったんですか?

 

それも元々きっかけは東方、って言ったらいいのかな。DLRとして地元の東方オンリーイベントに出ていた時に、偶然CDを買いに来てくれた方がいて、その方が、音ゲーのクラブイベントの主催をやってた人なんですよ。で、その人から「音ゲーとかってやります?」って聞かれて「めちゃくちゃやります!」って答えたら、「DJやりません?」っておもむろに言われて。当時DJ経験も何も無いのに!(笑)

で、「いやあ・・・出来るかなあ・・・」って返事してたら、数ヶ月経ってから本当にイベントのお誘いが来て。「マジか!」って思いながらも中々ないよなあ、と思いOKの返事をして、その数ヶ月後無理矢理DJとして出ました。

 

ーおお。これ、すごく気になってることなんですが、アニクラって都内や関東圏が活発なイメージなんですけど、地方のアニクラってどんな感じなんですか?例えば同人文化もやっぱり都市部にサークルが集中してるイメージじゃないですか。それと同じなのかな、と。

 

とりあえずアニクラだけの話だと、地方も都市部に負けないくらい盛り上がってるという印象は僕の中ではあります。

 

ーなるほど。それはどういったポイントを見て実感しますか?

 

まあ、岡山がめちゃくちゃ盛り上がってるかというと、飛び抜けて盛り上がってるわけではないんですけど、例えば東名阪の大都市圏のエリアって都市部だから人が多いので盛り上がるのは当たり前じゃないですか。じゃあ、西日本でそのエリアに次ぐぐらい盛り上がってるのってどこだと思います?

 

ーええ!?いや・・・全然見当つかないですね・・・。

 

どこかっていうと多分高知とかですね。

 

ーえっ、そうなんですか!?

 

何で!?って思うでしょ?正直僕も何で!?って思うんだけど、事実高知のDJとクラブシーンめちゃくちゃレベル高いんですよ。正直アニクラだけに限らないんですけど、例えば海外の著名なDJがジャパンツアーで周る場所として「東京→大阪→高知」みたいなパターンが何故かあるんですよ。「いやいや高知って!!!」ってなるでしょ?まあ、それ位強いイベンター、ハコがあって、そのレベルのゲストを担えるくらいのDJ・VJのレベルの高さと集客力があって、っていう土壌が今高知で育っているんですよ。

まあ、僕もそんな頻繁に行くわけではないんですが、「層が厚い」ってのは間違いないです。

 

ーすごい。意外ですね。

 

で、アニクラに関して、イベントの多さに関してはどうしても都市部に集中するんですけど、岡山でもほぼ毎週何かしらイベント開催してるし、イベント開催してなくて退屈してるっていう状態はあまりないですね。もう毎週のようにイベントに出てる知り合いもいるくらいですし。

ただ、今言ったのはアニクラだけの話なんで、同人音楽っていうところまで対象を狭めていくと、必ずしもそうではないです。そもそもでクリエイターがあまりいないですね。まあほら、どうしても音楽の作り手って都市部に行くじゃないですか。人も沢山いるし、インフラもあるし、情報も交換出来るし。

で、僕DLRやってた時に、「長いこと同人活動やってれば、地元で同人やる人が増えるかも知れん」って思って活動してたんですけど、大して増えなかったです(笑)まあ、自分つながりでちょこちょこ増えていくという例はありました。ありましたけど、僕らの作ってる曲聴いて「じゃあ自分も作ろう」となった人は多分大して増えなかったと思います。

まあ、「昔聴いてました」って方は今は結構多いと思うんですけど、自分の観測範囲ではあまり観測出来なかったですね。まあ、それは今でもあまり変わりないと思うんですけど、昔と今で状況が違うのは、多分東京でのイベントでも同じだと思うんですけど、小中学生の参加者がめちゃくちゃ多いんですよ。多分5年位前と比べると倍以上になってると思うんですけど、そういうキッズ達がイベントに遊びに来てくれた時に僕らのCDを手にとってくれるかはわからないですけど、手にとってもらえた時に何かしらすごいインプレッションを与えるような作品を作れたらな、と思いながらここ最近は活動してます。

 

ー多分なんですけど、自分たち中小サークルって意外とそこ気がついて動いてるとこいますよね。

 

うん、少なからずね。ただ、昔と状況が違うのは、若い子達が入ってくるようにはなったんだけど、まず地方のイベントって5,6年前まで音楽サークル全然いなかったんですよ。それが今は割と大手のサークルが来るようになったんですよ。少し前は本当に1人勝ちみたいな状況だったのが、なんかこう「とうとうウチの地元にもイオンが来てしまった」みたいな。そりゃまあイオンと地方の駄菓子屋なら駄菓子屋は負けるよなあ、みたいな。そういう構図になりつつあるので。なんか「いかに商店街を潰さないようにするか」みたいな方策は今考えてます。

でも、来て頂くのは悪いことではないんですよ。イベント活性化するのは間違いないんで。

で、そのキッズの層だけに限らず、世間で何かしらの形で東方アレンジを聴いたことがあるって人がいたとして、多分9割くらいの人が壁サーレベルの曲しか聴いたこと無いんですよ。で、残りの1割は広く東方アレンジが好きで、島中にも買いに来る人たち。

で、これは個人の実感なんですけど、東方アレンジのリスナー自体は多分色々な形で広まって行ってると思うんですけども、大手サークルと中小サークルの差がどんどん広がっていってるというか、まあ大手の伸び率が半端ないだけなんですけどね。我々が弱体化したわけではなくて。

で、その差が開いてる部分ってどこかっていうと、ポストプロダクションの部分だと思うんですよね。それは、例えばCDのパッケージ部分、イラストであったり。後はみんなどこまで重要視してるかわからないですけど、デザインの要素ってすごく大きいと思うんですよ。折角イラストが良くても「デザインが・・・乗っかってる文字が・・・」みたいなパターンもありますしね。

っていう状況が今生まれつつあるので、何とかその格差を解消していきたいというか、我々が聴いてもらえる場が広がればいいなというのを考えていますね、ずっと、ここ5年くらいは。その流れで思いついたのが「幻想モッシュピット」の企画だったんです。

 

ーおお、なるほど。幻想モッシュピットは当企画の先輩というか、目標です・・・。

では、最後に、バンド、DJ、個人的なもの・・・それぞれ今後の目標などありますか?

 

目標としてはまず、とりあえずライブしたいな。またライブしたいなってのはありますね。とは言いつつCold Sleep Girlfriendライブちょこちょこしてるんですよ、実は。ただ、東方アレンジのライブにあまり出てないだけ。まあ、しれっとメンバーでアイカツ!のコピバンやってたりするんですけど(笑)まあ、東方アレンジとしてのライブにもっと出たいなというのは2018年の目標としてはあります。ただ、我々あまり遠くまで出て行けないので、近場で良いイベントがあればそれに出させていただくか、或いは自分で企画するか。今年「TOUHOU FRIENDLY FIRE」っていうライブ企画しましたし、その第二回をしたいなあとも思いますし。

あと、そうですね、オリジナル作ってM3に出たいっていう目標はありますね。まあ必ずしも東方アレンジばかりやってるわけじゃないんですよね、我々は。で、オリジナル作りたいっていうのは正直サークル作ったときからあったんですよ。サークル名Cold Sleep Girlfriendですけど、名前から考えられるイメージが東方にも使えそうじゃないですか。これ、サークル名の由来の話になってくるんですけど僕は手塚治虫の作品が好きで。その中でも一番好きなのが火の鳥なんですよ。その中の話の一つで、人類の絶滅した星で、最後の人類として残った自分と自分の息子がいて、その息子が生殖できる年齢までコールドスリープさせて、その後生殖して人類を増やすみたいな話なんですよ。それを思い浮かべながらサークル名を決めました。その手の近未来SF的なことを音楽でやりたいっていうのが、ずっと前から考えてることで。アイディアもあって、いつか形にしたいと思い始めて5年も経ってしまったんですけどね。まあ、曲のストックとなんとなくのアイディアはあるんで、あとは僕のエネルギーがついていけば、という感じなんです。

東方ばかりではなく色んなことをやりたいというのは伝えたいです。ただ、我々にとって「東方は実家」みたいなところはあるので、いつかは戻ってくるとは思いますけど。

 

ーなるほど、東方アレンジ以外の活動も楽しみにしてます。ありがとうございました!

 


 

 続いて、tomo1さんの機材を見ていきましょう。

 

tomo1's Equipment

 

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まずは、スネアドラムとキックペダル。Starclassic Maple 14”x5.5”(写真右)はRec用で、TAMA スチールスネア(型番不明)with ドイツのトリシール 14” x 5”(写真左)はライブ用。

Starclassicはスパーンと、スチールスネアはスカーンと鳴るそう。

ペダルはTAMA Speed Cobra

 

 

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 続いてシンバル。写真上段右からZildjian A Rock Crash 16A Rock Crash 16”、19”、Zildjian A-Custom China 18”、Zildjian A Rock Ride 21”。

写真下段左から、Zildjian Oriental China Trash 12”、Zildjian ZIL-BEL 6”、小出シンバル 503 Splash 10”。写真には無いが、Zildjian A New beat Hi-Hat14”や、その他パーカッションなどの小物も所有。録音時はお世話になってるスタジオでCanopus のバーチセットを借りることが多いとのこと。

 

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最後に、DTM環境。

メインPCはLenovo G570(Windows7/Core i5/メモリ8GB)。サブPCはMacbook Air 2016 モデル(MacOS/Corei5/メモリ8GB)。Macはスタジオレコーディング、ライブでの同期演奏、DJ に使用。

モニタースピーカーはYAMAHA MSP3、モニターヘッドホンはSONY MDR-7506MIDIキーボードはKORG microKEY 37key。

マイクは、ボーカル録音用にaudio-technica AT2050、ドラム録音(ハイハット)用にSHURE Beta57A(ボーカル用としても使うそう)、仮歌録音用にCLASSIC PRO CM5。

オーディオインターフェースは、Presonus AudioBox 22VSLをメインで使用。ライブの同期演奏やDJ時にNovation AudioHub 2x4を使用。その他に、ドラム録音時にKORG D888(MTR)を使用。

DAWは、Cubase6とStudio One 3 Professional。主に使用してる音源は、NATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 10、Prominy V-Metal、Versus Audio VS Burst LP、Versus Audio acogi。プラグインWaves Power Pack, Vocal Bundleなど。

DJ時はPioneer DDJ-RBというPCDJ コントローラーを使用。

 

作曲時にフレーズを考えるのにギターはSquier Stratocaster、ベースはYAMAHA MB-Ⅲを使用。

 


 

 [Cold Sleep Girlfriend]

2012年に岡山にて結成された、tomo1(ドラム、作曲、アレンジ、プログラミング)、まりも(ボーカル、作詞)、GR(イラスト)による同人音楽サークル。現在までに7枚のEP、1枚のアルバムをリリース。

 

公式HP↓

cxsxgxf.wixsite.com

 

[音源]

 

1st Album「消光の日々に咲いた花」XFD

 

1st Album「消光の日々に咲いた花」収録「救済の夜明け」フル音源

 

 

6the EP「幻想アナログテレビジョン生活」XFD

 


 

 今回は以上になります。

次回は、名古屋のバンド「Natsukage」のリーダー、アマノさんにインタビューします。お楽しみに。

 


 

インタビュー・編集:ふぁず

今オススメの音源・バンド紹介第二回:Their/They're/There

どうも、ふぁずです。
今オススメしたいバンドや音源を紹介するこの企画、第二回は「Their/They're/There」というバンドを紹介します。

 


 

まずは、こちらのMVをどうぞ。(一応血を連想する表現があるので注意)

www.youtube.com

 

どうでしょうか。爽やかで、少しマスロックっぽさのあるテクニカルなフレーズ。MVもユニークで見応えがあります。

彼ら「Their/They're/There」は、2011年に結成された、シカゴを拠点とするスリーピースバンド。ジャンルはマスロックやインディーロックを軸としています。

 

楽曲はどれも爽やかで、疾走感が程よくある曲もあり、マスロックにしては聴きやすいと思います。ベースボーカルを努めるEvan Weissの歌声も、よい意味で無難で癖がなく、それがまたスッと耳に入ってくる。この手のバンドにしては異例なほど心地よいサウンドになっています。

 

 

また、ライブ映像も注目すべきポイント。

www.youtube.com

MVや音源から伝わる爽やかさ、軽やかさはそのままに、予想以上のアグレッシブさというか、攻撃力の高さというか・・・。

やはりテクニカルなフレーズばかりなのですが、それが全く嫌味じゃないのもポイント高いです。

筆者は、彼らのライブが好きなので、もう一つどうぞ。

www.youtube.com

 

彼らは各々ソロプロジェクト等も行っている(OWEN、IN TO IT.OVER IT.)ので、興味を持った方は是非そちらもチェックしてみてください。

 

[IN TO IT.OVER IT.]

www.youtube.com

 

[OWEN]

www.youtube.com

 

彼らは暫く目立った活動は行ってないみたいですが、来日経験もあるようです。また来日公演があった時は貴重なチャンスですので、ぜひライブハウスに足を運んでみて下さい。

 


 

Their/They're/Thereの音源はこちら。

 

Their/They're/There(2013)

オススメ曲:Concession Speech Writer

 

 Analog Weekend(2013)

オススメ曲:New Blood

 


 

 以上、「今オススメの音源・バンド紹介」第二回でした。次回もお楽しみに。

インタビュー企画第4回:三齢(Minor Change,Elf-cup 3 Age)

どうも、ふぁずです。インタビュー企画第4回は、オリジナルバンド「Minor Change」、東方アレンジサークル「Elf-Cup 3 Age」のリーダーでギターボーカルの三齢さんにインタビューしました。全ての質問に詳しく答えて頂きました!お楽しみください。

 


 

よろしくお願いします!

 

ーよろしくお願いします!まず、最初の質問ですが、三齢さんは時々、ツイッターでご自身のルーツやリスペクトしてるバンド、音楽について言及なさってますよね。では、東方サークルをやるきっかけって何だったんでしょうか。

 

はい!実は東方を知って最初の頃、東方の漫画サークルをやりたかった時期がありました。

中学から高校ぐらいにかけてだったんですけど、その時って僕らの周りで大手東方アレンジが流行ったんですよ。同級生に何サークルかオススメされて聴いてみるも、カッコいい…けど俺の東方に対してのイメージとちょっとズレたりして、上手くハマれなくて…。なんというか、自分が影響受けたバンドのようなアレンジが聴きたかったんですよ。でも当時、探しても見つからない見つからない…。友達から「これカッケーよ!ロックだし!」と勧められて聴くも「いやサウンドむっちゃ重いわ!カッケーけど!」となってしまう始末。

そんなこんなで悶々としていても、当時はギターでドレミファソラシドしか弾けなくて、アレンジ以前の問題だったし、あぁいうのってプロレベルで沢山の人と知り合って作らないと無理でしょ…と諦めていました。じゃあ二次創作は漫画や小説で挑むぜ!と思っても、絵も内容もイメージと全く違ってしまい、形にならずじまいでした。この時は「やっぱり二次創作はやめよう…好みのものが出てくるまで待とう…」と思いました。

そんな中、岸田教団やTaNaBaTaの弾いてみた動画を投稿されている方の動画をよく見ていて、なんとなくギターを見よう見まねでテキトウに練習していたのですが、ある日その方が「今度イベントで自作アレンジを出します」と報告していたんです。「マジか!!!!一人で…自分で作っていいんだ!?」と思いましたね。安心した、というか。その方のCDは今もたまに聴いてますけど、こんなに自分の好みを出していいんだ…自分の作品観を出していいんだ、みたいな安心感が生まれたのを覚えてます。そして曲を作るために可能な限り練習とかして動き出したのを覚えてます。

きっとその方の演奏動画を見ていなかったら、今みたいに東方アレンジをやるどころか、ギターを続けてなかったと思います!これがきっかけだと思います。

 

ーなるほど。「やりたいから即やる」ではなく紆余曲折あったのですね。そして最初やりたかったのが音楽サークルではなかったのは驚きました。

 

そうなんですよ(笑)当時の自分も今を知ったらビックリしてると思います!

 

ーでも、その漫画を描きたかった当時の思いが歌詞に受け継がれているというか。三齢さんの書く歌詞には漫画や小説、あらゆる読み物の様な奥深さや面白さ、秀逸さがあると思います。ストーリーを考えたりとか、言葉の選び方が素晴らしいです。界隈でも三齢さんの歌詞は高く評価されてると私は思ってるのですが、作詞に対するこだわりなどはありますか?

 

歌詞のこだわりは、実はそこまでないんです…。
本編のストーリー、キャラやキャラ同士の繋がり、キャラに繋がる第三者のストーリーに、あのステージのあの雰囲気、プレイ中の「あそこムズすぎ!」的なやつ、ギャグテイストなネタ二次創作をイメージした感じ等々…。そんな各それぞれを表現するのに様々な手法で表現できるように色々用いています。
といいつつ…実は昔こだわりが強くて、直接的な表現絶対しないぞー!みたいに意気込んでたぐらいだったんです(笑)どんな感じだったかと言うと、ふと浮かんだ単語単語をメモって、原曲やキャラにちょっとでも繋がるようなものを拾ってまとめてみたりしてたんです。えーと、例えるなら抽象画みたいな感じですかね?BLACK SOUND(妖魔夜行アレンジ)なんかは一番そんな感じですね。ただ、昔それを余りにもやり過ぎてしまったので被らないように今はちょっと控えてます。
表現できるような手段を様々に挑んでみる!っていうのがある意味今のこだわりなのかもですね!

 

ーなんだかんだですごく凝ってる気がします(笑)そして様々な手段に挑むのはアグレッシブですね。それでいて三齢さんらしさがあるのは凄いです。
作詞について話して頂いたので、続いて作曲について。どのような手順、方法で作曲してるか。そしてこだわりは何ですか?

 

作曲ですね!何パターンかあるんですけど、

・何となく弾いたり鼻歌で思い付いたリフが「これあの原曲に合うんじゃない!?」→リフに合わせて作る
・原曲のメロを聴きながら作詞→詞に合った曲を作る
・原曲のメロを鼻歌しながら弾き語り

…みたいな感じで作ります。基本はギター弾きながら歌って、という弾き語りスタイルなんですけどね。リードギター、ベースやドラムは大体録音しながら思い付いてます。普通はドラムからなんでしょうけど、大体頭の中でドラムができているので今のところ問題はそんなにないですね!この点は問題出たら変えるつもりです。
音のこだわりについては他の人よりも知識がないのでアレなんですが、とにかくイメージに近い、カッコいい音をなんとか手探りで探ってみたりとか。あと、手に入れたばっかのエフェクターを試してみたり。ってアレ、意外とこだわりない…?
…リフ次第という事でお願いします(笑)

 

ーなるほど。作詞も作曲も、その時々によってかなりやり方は変わる感じですね。

 

そうですね!臨機応変に、イメージを優先に!です。

 

ーとても素敵だと思います。
さて、がらっと話題は変わりまして、三齢さんがリーダーを務めるバンドに関して質問させていただきます。「Minor change」と「Elf-Cup 3 Age」それぞれバンド名の由来は何ですか?気になります。

 

はい!まずオリジナルバンド「Minor Change」の由来についてです。マイナーチェンジというワードはあちこちで見かけるワードな訳ですが、とあるサイトで英語表記の「Minor Change」を見かけまして。英語表記カッコいいな!みたいなぐらいに思っていて曲名に使うか程度で頭の片隅に残しておいたんです。で、オリジナルのプロジェクトが出たときに、自分の曲を振り返ってみたら、ネガティブでマイナーコードばっかり。
この時点でバンド名に「マイナー」は入れようと思っていたんですけど、更に自分の作品をよく見つめてみるとネガティブな裏に前向きなものがちょっと光っていて、それがいい意味でマイナスな曲をマイナーチェンジしているな…、と気づきました。その瞬間に、頭の片隅にあった言葉を思い出して「あぁ…バンド名は『Minor Change』に絶対しよう」と決意しました。確か学生時代に終バスを乗り過ごして、寒い中i-pod聴きながら歩いてた時の事だったと思います(笑)

次に、「Elf-cup 3 Age」なんですけど…実は僕のハンドルネーム三齢よりも前に決めたもの、というか、サークル名からハンドルネームが三齢になったんです。
これ多分初めて話す気がします。

 

ーなるほどなるほど。Elf-cup 3 Ageの由来というか、ハンネの決まり方めちゃくちゃ珍しいですね。

 

まず、僕を知っている方は知ってるかもしれないですけど知らない人のために言いますが、僕は東方キャラの中で大妖精が好きなんですよ。また、東方において妖精は本当に重要なポジションだと思っていて、せっかくならサークル名にElfを絶対に入れてやるぜ!ってなって。で、高校から使っていた電子辞書でよさげな「Elf」が入ったワードを探していたんですよ。そしたら、「Elf-cup」の文字が。一目惚れでした。意味は確かキノコの仲間の裸子器(器官の一部)だったと思うんです。妖精の羽根みたいな器官なんですって。
ちょっと話がずれてしまう気もするんですが、(知り合いは分かるかもだけど)自分はクワガタが好きなんですよ。で、皆大体知らないかもですがクワガタの子どもってキノコの菌が回った木を食べて大きくなるんです。特に大きくなるのは三齢っていう状態で。それを思い出して、「よし!それで行こう!せっかくなら英語で!」という訳で、

三→3
齢→Age

で、「Elf-cup 3 Age」となったわけです!この流れで俺も大きな何かになりたいなと思ってハンドルネームにも流用したわけなんですけど、虫がダメな人には申し訳ない名前にしてしまったことを反省してます…。ほら、エゴサしたらスゲーグロい画像が出てきてしまうので…。だから僕を検索したい時は必ず「三齢 ○○(バンド名とかサークル名とか曲名とか)」で検索するかIDを検索してくださいね!

 

ーなるほど!めっちゃ綿密に、こだわりぬいて考えられた名前だったんですね!

 

ハンドルネームの由来は毎回説明に困ってしまうんですけどね、ははは…。

 

ーこれ毎回説明するのは大変ですよね。

 

ですね…(笑)

 

ーそんな2バンドですが、今後の活動予定などは決まってますか?特に、まだ表立った活動がないエルカの方の今後を待っている方、めちゃくちゃ多いと思います。

 

マイナーチェンジやソロの件ばっかり告知してますからね…!マイナーチェンジは変わらずライブを出来るときにやりながらたまに音源出したり…。それとまだ打ち合わせ段階ですけどレコもしっかりやるかもです…!お楽しみに。
そしてそして!皆様お待ちしているエルカですが!なんと!
…まだ具体的には決まってないですゴメンなさい!でも…もしかしたら例大祭で!…とある人と…!何かやる…!?…かも…!?なのでそちら楽しみにしていてください。ね!例大祭でエルカ単体でも何かできるように頑張ってみたいです。そして年内冬コミ行けないので、またエア冬コミみたいな感じで間に合えば何かアレンジ投稿したいと思います!近いうちに何かできるように頑張りますので、応援よろしくお願いしますー。

 

ーおお、マイチェンついにがっつりRECやるかもなんですね。楽しみ。エルカ、まだまだ色々謎に包まれてますが例大祭楽しみにしてます

 

はい!頑張ります!

 

ーでは、わくわくするような今後の活動予定が聞けたところで、〆させていただきます!本当にありがとうございましたー!

 

こちらこそありがとうございました!

 


 

続いて、三齢さんの機材を見ていきましょう。

 

 

三齢's Equipment

 

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 まずはメインギターのTOKAI SG-43。

高校時代に親に隠れて購入したものだそう。今後お金に余裕が出たときにピックアップの交換を予定してるとの事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 続いてはEASTWOODのSTORMBIRD。楽器屋で一目惚れして購入。キラキラした音が欲しい時に使っているそう。「むちゃくちゃ弾きづらい。角が痛い。」とのこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ベースはBurny。機種名は不明だそう。地元のハードオフで購入。アクティブベース。スラップがしやすいとのこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 録音にはBOSSのMTR、BR-600を使用。SGと同じく高校時代に購入。

 

 

 

 

 


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続いてエフェクター。一つ目はDigiTechのDIGIDELAY。「多用するディレイの音は大体こいつの仕業です。さくらゆっけののえいーのくんと初対面の時に買いに行った記憶。」との事。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 二つ目はARIONのSCH-Z。ギターを始めてすぐに買ったエフェクター。よく壊れるのでしょっちゅう買い換えてるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機材は以上です。中々年季の入った機材が多いです。

 


 

 

[Minor Change]

2013年9月活動開始。2014年6月初ライブ。2015年1月1st web album「Portray the Black」公開。同年8月、1st original DEMO CD「MAGIC NUMBER」発売。2016年9月、1st web mini album「Certain blaze」公開。同年11月11日、主催ライブ「マルチカラァド1111」を開催。また、2nd original DEMO CD「I don't remember you!!/エリ」発売。2017年4月、1st mini album「Multi Feelings」発売。

 

公式HP↓

HELLO,EVERYONE! - minor-change ページ!

 

 

[音源]

 

1st mini album「Multi Feelings」試聴動画

www.youtube.com

 

「ミゼットブルー」

www.youtube.com

 

「MAGIC NUMBER-Single Ver-」

www.youtube.com

 

「ローリンググローリーモンスター-Short Ver.-」

www.youtube.com

 

Elf-Cup 3 Ageや東方アレンジ楽曲はこちらにて試聴可能↓

mqube.net

 

 


 

今回の記事は以上になります。Elf-Cup 3AgeとMinor charge、どちらのバンドも今後の活動が楽しみです!

次回は、東方アレンジサークル「Cold Sleep Girlfriend」のリーダーでドラマーで、さらにはDJとしても活躍なさっているtomo1さんにインタビューします。お楽しみに。

 


 

インタビュー・編集:ふぁず

インタビュー企画第3回:川崎ヒナ(Pills the Candy Girl,ex.零雛ラボラトリー,ex.海中庭園)

どうも、ふぁずです。インタビュー企画第3回は、今年解散を発表した東方アレンジサークル「零雛ラボラトリー」のリーダー、そしてロックバンド「Pills the Candy Girl」のリーダーでギターボーカル、さらにはボカロPでもある川崎ヒナさんにインタビューしました。音楽の話から、以前バズった愛猫の話まで、様々なお話に答えて頂きました。

それでは、最後までお楽しみください。

 

 


 

 

ーでは、よろしくお願いします。

 

よろしくおねがいしますー。

 

ーさて、最初の質問ですが、ヒナさんの音楽を始めるきっかけやルーツ、出自となったバンドなど、教えてください。

 

元々は小学三年生でピアノを習い始めたのがルーツ……ではあるんですが、最初にバンドに興味を持ったきっかけはASIAN KUNG-FU GENERATIONの「遥か彼方」を聴いた時です。アニメ「NARUTO」の主題歌だったんですけど、「主人公が全裸の女の子に変身するアニメらしいぞ」って聞いて観始めたらロックに目覚めました(笑)。
それから好きなバンドのメンバーが好きなアーティスト、仲の良いバンドを漁っていたらART-SCHOOLTHE BACK HORNSyrup16gといった、いわゆる鬱ロックって呼ばれてた音楽に辿り着いて。それが俗にいう厨二病の時期だったっていうのもあってか、一気にのめり込んで、それが今でも自分の音楽の土台になってる感じです。

 

ーバンドを始めるルーツって人それぞれだとは思うんですが、ヒナさんのきっかけはちょっとレアだと思います(笑)。ただ、それがまたヒナさんらしいというか。

 

喜んでいいのかな……(笑)

 

ーそれはもう喜んでいいというか、音楽の可能性を感じますよね(笑)。そういう方向からバンド始めるパターンもあるんだな、と。

さて、次の質問に移りますが、鬱ロック好きということもあり、そして以前ヒナさんとバンドをやっていた時に自分が感じた事でもあるのですが、歌詞には並々ならぬこだわりがあると思います。その辺り、詳しく聞かせていただきたいです

 

これまで複数のバンドで歌詞を書いてきましたけど、一貫して掲げてるのが「性と死」っていうテーマなんです。さっき挙げたTHE BACK HORNなんかは「生死」を掲げた曲が多かったんですけど、それを自分なりに咀嚼して飲み込んでみたときに、性的な欲求とか欲望って結局生きてることの一部だし、象徴でもあるように思って。そして自分の中で音楽をやるのも生きてることの一部だから、性っていうものと音楽がかなり近い位置づけなんですよね。だからそれが歌詞には色濃く出るんだろうなと思います。

 

ーなるほど。ちなみに歌詞はどんな時に思い浮かびますか?

 

基本的に普段は小説や映画、時には現実で起きた出来事、見た夢なんかをモデルにして、更にその「if」のパターンを想像して書くことが多いんですよね。なので「こういう時に」っていうのは特になくて、いきなりふっと脳内に現れるっていうパターンが多いです。

 

ー自分はあまり作詞をしないし、作詞家は何かをしながら考えるもんだっていうイメージがあったので、少し意外ですね......。では、作詞について聞けた所で、曲作りについてお聞きしたいです。作詞込みでどのような順番で作っていますか?

 

これもまたパターンが複数あるんですが、一番多いのは「歌詞でこのフレーズ使いたいな」っていう1文が浮かんで、それを適当に口ずさんだのを元に、そこにコードを当てはめて、それから残りの部分を考える……というパターンですね。

バンドで活動するときは他のメンバーが何気なく弾いたものを元に作ることもあるんですけど、それだと前者のパターンと違って歌詞の核になる部分をあとから考えるので、苦労することが多いです。
まとめてしまうと、歌詞であれリフであれ、主題になるものを完成させてしまって肉付けする……という感じですかね。

 

ーなるほど。あまり一つのやり方にはこだわらず、柔軟に製作を進めていくのですね。

 

手順を決めてしまうとどうしても手詰まりになってしまうところが出てくるので。割とその場その場でやり方は変わりますね。

 

ーさて、次の質問に移ります。音楽の話からちょっと逸れるのですが、これはヒナさんにしか出来ない質問というか…せっかくヒナさんにインタビューさせて頂けるならしたいと思ってた質問です。

ヒナさんはツイッターで、以前愛猫のツイートをしたらバズってましたが、あの一件から、自身の活動や私生活等、何か変わったこととかってありましたか?

 

あれはすごかったな……(笑)。単にフォロワーが物凄く増えたっていうのもあって、正直なところ猫を映り込ませた演奏動画を載せるとか、猫を元に曲を作るとか、色々とあざといやり方を思いつきはしたんですけど、結局やらなかったですね。
何か変わったかなって思い返すと、普段僕はいわゆるサブカル系の人達に好んで貰えるような物を作ろうとしているんですけど、それが本当に出来ているのか不安だったところがあって。あの一件のときに自分の名前を検索していたら、僕の見た目に言及してる人が割といて。「サブカル系バンドマンで猫好きとか最高だな」っていうようなツイートがそこそこ出てきて、「あ、自分の方向性間違ってないな」っていう安心感に繋がったりはしました。

 

ーすごい羨ましいです(笑)。そして、攻撃的だったり否定的なリプライばかりではなく、そういった好意的だったり支持してくれるようなコメントもあって良かったです。今や界隈でも随一の知名度ですよねえ......。すごい。

 

自分の名前をGoogleで検索して音楽より猫が出てくるのは不本意ではあるけども(笑)。そこから知ってくれたフォロワーさんが音楽聴いてくれるかっていうと、全然そんなことはないですしね。

ああ、でも同人活動で音楽をしていた時には初対面の人でも「Twitterで観たことあります」って言ってもらえるのは色々と助かりましたね。

 

ーその辺すごいもやっとしますよね(笑)。「みんなもっと俺の音楽も聴いてくれよ!」って。でも、長い自己紹介をある程度省けるのはいいですね(笑)

 

ある程度自分を知ってもらえてると仲良くなる為のハードルが下がりますからね。考えてみたら、「猫ばかりじゃなくて曲も聴いてくれ」って思ってるだけじゃなくて、そこで売り込むくらいの意気が必要だったのかもしれない。今って音楽が飽和状態だから、わざわざ自分から聴きに行こうとする人も少ないだろうし。

 

ー確かに、飽和状態にあると自分も思います。ネット上でいつでも手軽に聴けるようになったり、音楽に関することの利便性が向上したことによって、弊害として、文化としての音楽の重要度って下がったのでは、と思っています。

 

我々はバンドマンだから、新しい音楽を漁ったりいい音で聴こうとしたりするのって当然のように思いますけど、音楽は結局のところ娯楽の一部ですしね。探さなくても沢山ある物をわざわざ探しにはいかないだろうな、っていう。そういうリスナー側の心理っていうのも理解できるミュージシャンじゃないと、音楽で生きていくのは難しい世の中なんでしょうね。
以前ブログで「鬱ロックが衰退している」っていうことに触れたことがあるんですけど、リスナーの心理を読めるミュージシャンが、そういう音楽の需要が少なくなっていくのを察した結果なんだろうなって思います。

 

ーなるほど。こう、つくづく時代の流れに一番敏感というか、世の中の流れに左右される文化だと思いますね。世の中のあらゆるものの情勢に結構紐付けされてるというか。その世の中のあらゆることのバロメータになるのがリスナーの気持ちで。

 

そうですね。中には「そういうのがやりたい訳じゃなかったんだけど……。」っていうミュージシャンもいるんじゃないかな、なんて邪推してしまう(笑)。

 

ーですよねえ。商業音楽について否定的な事を歌った楽曲も探せばそれなりにあるくらいですからね。

音楽という文化の現状についてお話して頂いた所で、そろそろ次の話題に。ヒナさんは現在音楽活動は実質充電期間のような状態だと思いますが・・・今後の予定は構想など練っていますか?それこそ衰退した鬱ロックやシーンを変えてほしいと思うリスナーもいると思います。

 

そうですね、充電期間……というと聞こえはいいんですけど、実際はメンバーが欠けていただけで。Pills the Candy Girlのメンバーが再び揃ったので、来年から活動再開になります。しばらくはこっちがメインで。作ったのはいいけどPillsでやる曲じゃないなあって曲が何曲かあるんだけど、それは個人で出すか別のバンドになるか……その辺はほら、心当たりがあると思うんですけど(笑)。同人活動もなくなって割と制作時間は取りやすくなったから、そろそろボカロ曲もまた作りたいなあ……っていう構想は沢山あります。

 

ーなるほど。心当たりがっつりありますね…こちらがバタバタしてしまって本当に申し訳ないです…...。そうそう、零雛ラボラトリーってもう活動はないんですか?一時期、最後にライブやるかも、という話を聞いたことがあるのですが。

 

やりたいとは思ってたんですけどね。気が付いたらサポートメンバー含む関係者のほとんどが既婚者になったっていう(笑)。機会に恵まれたらラストに1発できないかな……っていうことは考えてはいたのですが、現実的には難しそうです……。

 

ーなるほど。やはり雛ラボの活動がないのは残念なのですが、今後ヒナさんの活動がまた活発になるのはファンも嬉しいと思います。
それでは最後に今後の目標と、ファンに向けてメッセージをお願いします!

 

ファンって程の人いるのかな(笑)。さっき話したように鬱ロックっていうのは衰退が始まっていると思うんですけど、自分も含めてそれを必要としている人は少なからずいると思います。なので僕はそういう人の心の隙間に入り込んでスッと消化されていくような音楽を作りたい。「鬱ロック」って自称するとすごく格好が悪いんですけど、必要としてくれる人達に見つけて貰えるようにあえて自称していきたいと思います。今後もライブをしたり音源を作ったりするので、その時は是非宜しくお願いします。

 

ーありがとうございます!再始動の日を心待ちにしてます。楽しみです!それでは、素敵なメッセージを頂けた所で、インタビューを〆させていただきます!ありがとうございました!

 

ありがとうございました!

 


 

続いて、ヒナさんの機材を見ていきましょう。

 

 

ヒナ's Equipment

 

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まずはギター。このジャズマスターは、北海道・函館にある工房「Aventure Guitars」にてオーダーしたもの。その名も「Venus Blue」。

敬愛するギタリスト戸髙賢史(ART-SCHOOLMONOEYES等で活躍中)のメインギターを参考に、センターピックアップを搭載。ピックアップセレクターとは別に設けてあるスイッチで、センターピックアップのみの稼動へと切り替えが可能。そして、スタンダードなジャズマスターとは違い、ビグスビーアームを搭載。

この他に、Tom AndersonのDrop Top Classic Shorty、Seventy SevenのALBATROSS-JAZZ等を所有。ほぼ全てのギターのボディカラーが青い。

 

 

 

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 続いては、エフェクターボード。

友人の個人ブランド「Mac&Panda」のSymphonia MagicaやTremulus Lune、MaxonのBlubber、G2DのMorpheus Distortion、BOSSのBD-2、KATANA SOUNDの毒蛇、ProvidenceのADC-4、BOSSのDD-20を使用。

 

 

 

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 続いてラックシステム。

オーディオインターフェースRolandのOCTA-CAPTURE。他には、TECH21のSansAmp PSA-1.1等。

 

 

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こちらはパソコン周り。筆者にとって羨ましい機材ばかりなのだが、それよりも二次元アイドルのグッズの多さの方が正直気になる。

 

 

機材は以上です。Avanture Guitarsが気になった方はすぐさま検索!

 


 

 

 [川崎ヒナ]

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北海道・函館市出身。海中庭園、零雛ラボラトリー等、いくつかのバンドでの活動を経て、現在は「Pills the Candy Girl」でリーダー兼ギターボーカルとして活動。そしてボカロPとしても活動している。

 

 

 

 

 

ヒナさんのブログ↓

kawasaki-hina.hateblo.jp

インタビュー内に出てきた鬱ロックについての記事↓

kawasaki-hina.hateblo.jp

 

[音源]

 

 零雛ラボラトリー「過ぎ行く季節に醒めた夢」XFD

 

Pills the Candy Girl「Lost Qualia」

 

 

 ボカロ曲処女作「マセてる少女の告白」

 

 

 


 

今回の記事は以上です。来年からのPills the Candy Girl再始動も楽しみですし、ボカロPとしての活動も、「普段の活動とはちょっと違う音楽を作り、違う一面をリスナーに届けたい」との事。期待大!

次回は、「三齢(Elf-Cup 3 Age,Minor Charge)」さんにインタビューします。お楽しみに!

 


 

インタビュー・編集:ふぁず

インタビュー企画第2回:船底(豊島怪童)

 
どうも、ふぁずです。さあさあ、インタビュー企画第2回です。
今回は、東方アレンジサークル「豊島怪童」の船底さんにインタビューしました。
めちゃくちゃに濃い機材トーク・音楽トークをお楽しみください。

 

 

 


 

 

ーそれでは、インタビューを始めさせて頂きます。今回、インタビュー前に機材の写真を送って頂きました(機材詳細は後述)が、この数は東方界隈随一だと思います。感服しました。この膨大な機材の中でも一番のお気に入りはズバリ、どれですか?

 

お気に入りはギターだとストラトキャスターとSG、エフェクターはCE-1、ベースは74年のプレシジョンベースですね!

 

ーなるほどなるほど。この4つの中でもストラトキャスターとSGがとても興味深いです。詳細、教えていただけますか?また、お気に入りのポイント、こだわりなどありましたらそちらもお願いします。

 

ストラトキャスターの気に入ってるポイントは何をしても言う事を聞かない所が好きですね。ギターとしてのレスポンスや音は申し分なく良いんですがどうしても言う事を聞かないんですよね。そこが一番好きですね。好きに弾かせてくれない、常に何かを考えさせられなが弾く。だから曲によっては全く合わなくて使わない時もあります。

68年のSGも似たギターで全く言う事を聞かないんですよね(笑)性格が全く逆なので曲を作る時、レコする時にはどっちかが必ずリードパートにいますね。SGはオリジナルパーツの部分が少なくて前のオーナーに使えるように改造されてるのでプレイヤー目線だととても楽しいギターなのですが曲に混ぜる時にとても苦労しますね。その点ストラトは協調性があるので混ぜるのは楽です。

 

ストラトキャスターは中々面白いパーツの組み合わせですね。正に唯一無二。そして、所有してる機材、ヴィンテージの割合が高めですが、何か理由があるのでしょうか?

 

理由はちゃんとあります。ただヴィンテージならなんでも良いわけではないんですよ。

1.見た目がカッコいいこと
2.音が特徴的であること、弾き手によって音が変わる事
3.暴力的な音が出る事

この3つをクリアした楽器だけで構成されてますね。メロディーメーカー、ハイフライヤー、レスポールJr、L-1000、StingRayはメンバーの機材なんですが曲によって借りたり貸したりしてます。なのでメンバー内で貸出自由にしてますね。

ヴィンテージを選んでる理由は適材適所だと思ってるんですよね。ヴィンテージにはヴィンテージにしか出来ないことがあって現行には現行にしか出来ないことがある。豊島怪童には現行よりもヴィンテージの方が相性がいいからヴィンテージを使ってるって言うのが理由ですね。自分はピッキングが強いので現行よりニュアンスが出やすいのと見た目でヴィンテージを使ってます。ベースの青ちゃんは指弾きなんですが異様に指の力が強くて弾いてると言うより弦を叩いてるんです。それを現行でやるとハイが異様に強く出てローがあまり出なかったんですよね。ギターとかベースとか改造して色々試したんですけど一番しっくり来たのがヴィンテージだったって言うのが一番の理由かもしれません。

ヴィンテージ楽器は当たり外れが激しいと言いますが自分は当たり外れではなくて使用用途が限られてるって考え方をしています。自分にとってのハズレ個体であっても他人が弾けばアタリ個体もあるので自分のやる音楽に対してアタリかハズレかを選んでます。例えばサーフ系の音楽をやる人にうちの機材を渡してもあんまりしっくりこないと思うんですよね。逆に自分にサーフ系の音楽をやってる人の楽器を渡されてもしっくりこない可能性が高いと思うんですよ。そこがアタリ、ハズレじゃないかなって思ってるんですよね。

ヴィンテージは良くて現行が悪いと言う考え方はないんですが気がついたらヴィンテージの割合が増えてました。多分古い音楽が好きなのでそれに近しい音が出る楽器を探していたらこうなったのかもしれません。

 

ーなるほど。中々独特の、言わば「ヴィンテージギター理論」というか、考え方ですね。独特ではありますが、分かる気はします。好きな音楽の話がチラッと見えたので、次は好きな音楽について。船底さんの音楽を始めるきっかけとなったバンドは何ですか?

 

バンドだとRed Hot Chilli Pepersが一番最初なのかなぁ。後は椎名林檎さんとかマキシマムザホルモンとかミッシェルガンエレファント、ゆらゆら帝国ナンバーガールチャットモンチーエルレガーデン、ミドリ、ワッツーシゾンビ、THE PINBALLS、GO!GO!7188とかですね。GO!GO!7188が一番最初にバンドをやりたいって思ったバンドかもしれません。狂ったように聴いてました(笑)

 

ーふむふむ。船底さんがレッチリ好きなのは知っていたのですが、まさか国内バンドの名前がこんなに上がるとは思いませんでした!特にGO!GO!7188がバンドやるきっかけとは、意外です。

 

国内のバンドの方が聴いてましたね。昔、洋楽は一切聴いていなかったかもしれませんね。洋楽を聴き始めたのは今の豊島怪童が出来た辺りからだと思います。

 

ー意外です、本当に。そして、やはりこうして邦楽漬けだったのが変わるくらいにはRed Hot Chili Peppersから受けた影響は大きなものだったのではないか、と思うのですが、実際はどうなんでしょうか。

 

実はレッチリを初めて聴いたのは中学時代の友人の家で流れてたのが初めてなんですけどその当時は全く訳のわからない音楽だなって思いました(笑)小中高と音楽があまり好きじゃなくてアウトドアな事ばっかりしてたんですが、高校の終わりくらいにギターを買って弾いてて友人の家でBy The Wayのイントロを聴いた時に、なにしたらこんな音出るんだよって衝撃を受けてから聴くようになりました。今思えばただのブラッシングなんですが当時は何をしてるか全く分からずに興奮したのを覚えてます。

それからしばらく聞かないでいて、さて豊島怪童を始めるかって時にまたBy The Wayをふっと聴いたんですよ。そこからドツボにハマりましたね。CDだけじゃ飽き足らずレコードまで買いましたから(笑)

 

ーなるほどー!小中高と音楽好きではなかったとは、またまた意外ですね…!そして、By the way名曲ですよね。いつ聴いても体に沁み渡る名曲だと思います。

www.youtube.com

船底さんが高校生の頃衝撃を受けたRed Hot Chili PeppersのBy The Way

 

Red Hot Chili Peppersにハマってからマーズヴォルタ、ジェフベック、ジミヘンドリクス、スティーヴィー・レイ・ヴォーン65daysofstaticとかの洋楽を聴くようになりましたね。マーズヴォルタ65daysofstaticにすごいハマって曲展開の読めないバンドがやりたかったんですよね(笑)エフェクターにこだわり出したのはマーズヴォルタからですかね。

 

ーここでまさかの65dos!意外!ポストロック好きなら避けては通れないバンドですね。

 

65dosいいですよね!あ、実はジャンルを気にして音楽を聴いた事ないんですよね(笑)ポストロックならこれ!とか意識したことがなくて適当に借りたり買ったりして聴いてました(笑)

 

ー確かにそう言われてみると、先程上げていたアーティストは、決定的な共通項が少ないですね。

 

そうなんですよ。勧められたらとりあえず聴く。ジャケが気になったらとりあえず買うか借りるって感じですね。だからイングヴェイ・マルムスティーンやエクストリーム、ヴァン・ヘイレンザック・ワイルドMr.Bigとかのハードロック系も聴きますね。後は、ニルヴァーナとかストレイキャッツも!

 

ー本当に何でも有りですね!(笑)

 

後、話は変わりますが、実はギターを弾きたくてバンドを始めたんじゃないんですよ(笑)

 

ーえっ、ギター志望じゃなかったんですか?

 

そうです(笑)最初はベースがやりたくてバンドをしようとしてたんですが、一番最初のバンドを組んだ時に友人がベースで、ギターを仕方なく弾いて、その後豊島怪童の前身のバンドを組んだ時にベースの青ちゃんに楽器何やりたい?って聴いたら弦の数が少ないからベースが良いって言われて仕方なくギターを弾いてました(笑)

後、ギター弾くなら歌えって言われてギターボーカルもしてました(笑)豊島怪童でようやくギターボーカルの呪縛から解放されてギターとたまにコーラスに落ち着きましたけど(笑)

 

ー本当に今回のインタビューは意外な話だらけです。というか、仕方なくギター担当になるって中々稀有なパターンかと思います。

 

一番最初はじゃんけんに負けてギターボーカルになりました。普通逆なはずなんですけどね(笑)じゃんけんに負けたからベースになるのが王道なハズなのにそうならなかったんですよ。

なので仕方なくベースを家で一人で弾いてました(笑)マキシマムザホルモンの上ちゃんが大好きでチョッパーしたくて仕方なかったんです。後はTHE BACK HORNの岡峰さんとか。

 

ーええ、そうだったんですか・・・。

 

むしろギター弾かないでベースばっかり弾いてましたね。

 

ーまたまた意外・・・!さてさて、意外な面が沢山ある豊島怪童と船底さんですが、バンド全体の今後や目標、また船底さん自身の今後や目標は何でしょうか?今現在、豊島怪童の公式ツイッターは「練習期間中」となってますから、ファンは気になるかと思います。

 

バンドの目標はとりあえずアルバムを作ることですね。今まで5曲入りのCDしか作ってないので8曲入りのCDを作りたいと思ってます。
個人的な目標はもっと色々なジャンルの曲を作ることですねなんやかんやで似た系統の曲が多いので全く別ジャンルの曲を作りたいなって思ってます。例えばジャズやボサノバとか(笑)

後はリズムギターの強化が個人的な目標の中で一番強いかもしれませんね。リードギターって正直あってもなくてもどっちでもいいって考え方なんですよ。ベースとドラムとボーカルがあれば音楽として成立はする。そこに装飾的な音としてリードギターがいるって考え方なんですよね。 なのでリズムギターをベースの和音バージョンだってずっと考えててパワーコードで音圧マシマシにすればいいかなって考え方だったんですけど最近ちょっと違うなって思うようになってきたんですよね。リズムギターはボーカルの支えになってあげなきゃいけないんだなって一個前のCD 「Can'tSay」で気がついて今一からリズムギターについて見直してる段階です。リズムギターはずっとGretschのTennesseanをメインで使ってきたんですが最近あえてSGでやってみたりとか色々実験を繰り返してますね。ストラトキャスターリズムギター弾いたりとか。

 

ー船底さんは本当に探究心、好奇心の塊ですね(笑)

 

探究心と好奇心しかないですね(笑)曲を作る時にフレーズより先に機材から揃えるんですよ。フレーズよりも先に音を似せる努力をしますね。そしたらこんな機材量になってました(笑)ストラトキャスターを愛用してるのも元レッチリのジョンが使ってるからっていうのもありますね。ジョンサウンドを真似してた結果今の音に落ち着いているので。

 

ーいやあ…尊敬します本当に。音楽や機材への情熱を存分に感じる事が出来ました!
船底さんのこの底知れぬ探究心好奇心がある限りは、ファンも安心なのではないでしょうか!

 

自分は音楽に飽きない事を祈ってます(笑)

 

ーいやあ、誰がどう見ても飽きるようには見えませんよ(笑)
では、最後に、ファンに一言メッセージをお願いします。

 

CDはCDで暑苦しい感じですがライブはもっと暑苦しい感じなので、もしライブやる日に暇だったら遊びに来てください。お酒やジュースを飲みながら楽器や音楽の事で沢山語らいましょう!ちゃお!

 

ーありがとうございます!それではこの辺で〆とさせて頂きましょう!本日はありがとうございました!

 

ありがとうございました!

 


 

続いて、船底さんの機材を見ていきましょう。

 

船底's Equipment

 

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まずは、インタビュー時に詳細を熱く語ってくれたストラトキャスター。その内容をまとめると、ボディはMJT製、ネックは詳細不明、ピックアップはElectric City Pickups製。

 

 

 

 

 

 

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続いて一気に3本。左から、MJT NoCaster、1962年製Gretsch Tennessean、1968年製Gibson SG Special。

 

 

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続いてベース。左から、1974年製Fender Precision Bass、Modulus FB4、1981年製G&L L-1000。

 

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こちらは、左から、1977年製Musicman Stingray、Atelier Z MZ-CTS

 

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この写真は、左から、1965年製Gibson MelodyMaker、1968年製Univox Hi Fryer、1959年製Gibson LesPaul Jr DC。写真奥のアンプは1979年製Fender TwinReverb。

 

 

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最後に、エフェクターボードと宅録機材。

宅録機材は、RME FireFace UCAvalon U5。

 

 

ものすごい豪華な環境ですね…。圧巻です。

というわけで今回はここまで。アルバムがとても楽しみです!

 


 

[豊島怪童]

船底(ギター)、ぶっしゅ(ボーカル)、ナツジー(ドラム)、BLUE(ベース)の4人による東方アレンジサークル。現在までに、7枚の音源を発表している。

 

公式HP

 

船底さんのブログ

 

 [音源]

蜜罠(XFD)

(※2015年の冬コミにて頒布したCDのXFD)

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 Cutting Killer Doll

 

 Anemone(XFD。船底船長室名義)

 

 


 

次回は、「川崎ヒナ(Pills the candy girl、ex.零雛ラボラトリー、ex.海中庭園)」さんにインタビューします!お楽しみに!

 


 

 インタビュー・編集:ふぁず

今オススメの音源・バンド紹介第一回:Ghost Atlas

どうも、ふぁずです。

今回は新企画「今オススメの音源・バンド紹介」です。その名の通りです。主に日本国内では比較的知られてないバンドや音源を中心に紹介できればと思っています。そして、インタビュー企画のほうががっつりな内容、情報量ですので、こちらの企画はかなりあっさりめに読みやすく仕上げようと思います。電車に乗ってる間や、人と待ち合わせてる間等に、少しの暇つぶしの手助けにでもなれれば、と思います。

勿論当ブログの他企画と平行してやりますよ。

 

 


 

記念すべき第一回は、「Ghost Atlas」。

まずはこの動画を見て下さい。

 

www.youtube.com

 

この動画は、11/17にリリースされたばかりのアルバムに収録されている楽曲です。

透き通った川のせせらぎのようなイントロ、サウンド全体に微量の浮遊感は存在するけれども、リズム隊は極めてどっしりとしている。そして甘く澄んでいながらもしっかりと力強いボーカル。さらさらとした白粥のように聴きやすいテンポ感。

とても気になりませんか?

 

彼らは、バーミンガムアラバマを拠点に活動するGhost Atlas

同じくバーミンガムメタルコア/ポストハードコア/プログレッシヴバンド「ERRA」のJesse Cashの別プロジェクトです。ERRAは知っていてもこっちは知らない人、案外居るのでは…?

彼らは今までにいくつかの音源をリリースしてはいるようですが、アルバムは初めてのようです。

 

 

所謂エモ系に若干近かったり、形容するなら「男版Paramore」だったりなんですが、決して既存のジャンルで片付けられない彼らなりの彼らにしかない良さを感じます。

この手のジャンル、すべてのパートにおいてアクが強くて、アルバムなんて聴いた日には胸焼け・胃もたれが半端ないなんてこともあるんですが(あくまでも個人の感想)、このバンドは良い意味で主張が激しくない。否、それぞれがきっちりと最適な値でコントロール出来ていると感じます。この手のジャンルなのにリラックスして聴ける。そんなバンドに感じます。

そして、活動を開始してからまだ3年程しか経っていないのに、熟成されている。フレッシュさがないのではなく、既に高いレベルに居る、と感じられます。

 

そして個人的に好きだなあと思うのは楽曲のタイトルです。「NightDrive」「Badlands」、「Fox Rain」…。めちゃめちゃかっこいい。難しい英語じゃないのにスマートでお洒落に見えてしまう…。 

あとは、ジャケットのデザイン。詳細は最後に載せておくBandcamp等から確認してほしいのですが、このジャケット…そこのインスタグラムに夢中な貴方、こういうの好きでしょ?と言いたくなります。

 

 

そして、PVも素敵。

www.youtube.com

 

まあ、人気バンドのメンバーのサイドプロジェクトですから土台はあるにせよ、日本で同じくらいの知名度のバンドがPVを作ったら果たしてこのクオリティまで昇華させることが出来るのか?と、ちょっと悔しい事を考えてしまうような出来だと感じます。

 

www.youtube.com

 

このPVも、色味からエモーショナルさと、チルさを混ぜたものが丁度良く心地良い温度で感じられます。

 

完璧な新人バンドではないけれど、活動年数自体はまだ短い彼ら。今後も期待です。

 

 

 


 

Ghost Atlasの音源はこちら。

 

 All is in sync, and there's nothing left to sing about(2017)

オススメ曲:Little Shell

 

 Immortal Youth EP(2015)

オススメ曲:My Exorcist

 

 Gold Soul Coma EP(2014)

オススメ曲:Skin Cult

 


 

以上、「今オススメの音源・バンド紹介」第一回でした。次回もお楽しみに。