アイデンティティー

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ニュース:アプサラス飴宍飴美、ソロプロジェクト「去葉」始動。去葉の未来を紐解くインタビュー遂行。

2/20、東京で活動する東方アレンジサークル/オリジナルバンド「アプサラス」のリーダーで作詞作曲ギター担当の飴宍飴美が、自身のソロプロジェクト「去葉(読み:いなば)」を始動した事をツイッター上にて発表した。

そこで、その発表を受け当ブログでは、飴宍氏にインタビューをさせて頂いた。また、記事後半には去葉の、今公開できる限りの情報を掲載しているので要チェックだ。

このインタビュー、記事を楽しく読みながら、去葉の本格始動を待っていて欲しい。

 


 

ーまず、今回ソロプロジェクト「去葉」を立ち上げた理由を教えて下さい。

 

端的に言うと、私が作った歌の中でも、アプサラスに合わない、アプサラスでは出来ない歌を世界に、正面から広めていきたかったからです。
私が作る歌はアプサラスで全て演奏するつもりでいましたが、もともと書き貯めていた歌や、新しく作った歌の中に、明らかに、アプサラスとして精度を高めていく、演奏をするには不向きな物が見つかったんです。
代表的な物が、2月半ばにニコニコ動画SoundCloudにアップロードした「ノイズマシーン」でした。この歌は不倫・不貞をテーマにし、かなり俗物的で悪趣味なユーモアを散りばめた物でしたが、これに、ボーカルのあまはが明確に「NO」と言ったんですね。私自身も「ノイズマシーン」の生々しく醜悪で、それを楽しむような系統の歌はアプサラスには合わないと感じていました。

また、これは主たる理由ではないのですが……去葉のバイオグラフィにも書いた通り、かつて私は個人で歌を作り、弾いて、歌って録音して、それをピシャーチャ(Pisaca)という名義で、bandcampでリリースしていたことがあったんです。昨年秋にアプサラスでリリースした「眼差しEP」は、ピシャーチャ時代にリリースした「まなざしEP」との訣別を宣言する意味合いもあったのですが、どうにも私は優柔不断なようで、やはり自分で歌って弾いて世に出すと言う事に未練があったのかもしれません。

あとは、ここ最近の不安定な精神状態で作った歌が、どれもアプサラスでは出来ないような、でもとてもカッコいい、自信の持てる良い歌だったので、「だったら俺一人でもう一度やってやる」という気持ちになりました。

それらが「去葉」プロジェクトを立ち上げた理由ですね。

 

ーなるほど。アプサラスのコンセプトとは「真逆」を行くような感じなんでしょうか。楽しみです。
続いてですが、プロジェクト名の「去葉」の由来を教えて下さい。

 

由来は古事記に登場する「因幡の白兎」です。
もともと、プロジェクト名には「愚か、あるいは醜い、神話上の存在」の名前を使うと決めていました。そのため、昔使っていた名義である「ピシャーチャ(インド神話に登場する食屍鬼)」を再び使おうと思ったのですが、そこでNatsukageのアマノから「日本神話から取ったらどうだ」という意見を貰ったんですね。

そこですぐに思いついたのが、「ワニザメを騙して皮を剥がれた」という話が残っている「因幡の白兎」でした。プロジェクト名の「音」に関してはそこから取りました。

「去葉」という造語ですが、これは「去った(死んだ)葉」、つまり「枯葉」という意味を与えました。
私はYves Montandが歌う「枯葉(Les Feuilles Mortes)」がとても好きで、どうしてもどこかでこの言葉の雰囲気を使いたかったんです。ちなみに、「去葉」の英語表記を「Inaba」ではなく「Ynava」にしているのは、そのYves Montandの名前から文字を取っているからです。

 

ープロジェクトの方向性と名前がバチっとハマっていて素敵だと思います。
では、今後の活動予定、このソロプロジェクトでの目標を教えて下さい。

 

今後の活動予定ですが、とりあえずは好きに歌を作って歌って弾いて、それをリリースしていくだけだと思います。
まずは2018年夏に、最初のシングル「不明」をリリースします。.......と言っていますが、もしかしたら暦の上での夏(要するに春)かもしれませんが……。これ、タイトルがわからないという意味じゃなくて、ちゃんと「不明」というタイトルの歌が表題曲だという事ですからね!
ちょうど今日(インタビュー実施日の2月22日)に、シングル「不明」に収録するカップリング曲「蹂躙のシエスタ」のデモ音源が完成しました(曲順としては2番目ですが)。そのあとは、じっくり作業していって、ニコニコ動画SoundCloudにアップロードしていた「ノイズマシーン」や「人の形をした柱」、「鋼鉄都会」などの既存曲と、新しく作っている歌たちを集めてアルバムでも作ろうかと思っています。もっとも、「不明」をリリースした後の事は正直何も考えていませんので、どうなるかわからないですね。

このソロプロジェクトの目標は、音源リリースやライブ(ソロプロジェクトなので、サポートメンバーを集めてライブをやるという形になると思います。正式にバンドメンバーを加入させたりはしないと思います)を通して、私の作る「去葉」の歌を聴いてもらって、楽しい気持ちになってもらうことです。そのためには「バンドサウンドのソロプロジェクト、シンガーソングライターとして経済的に売れる」という事が現実的な目標になってくるかもしれませんね。

 

ーおお、非常に楽しみです。アプサラスと合わせて、今後の活動に注目ですね。
それでは、インタビューを終わります。ありがとうございました!

 

こちらこそ、ありがとうございました!

 


 

去葉について現在公開できる情報は以下。

[音源]

「人の形をした柱」(シングル「不明」の雰囲気に比較的近い楽曲)

soundcloud.com

 

「ノイズマシーン」

soundcloud.com

 

「汝、咎を背負いし者」(シングル「不明」のカップリング曲)

soundcloud.com

 

[公式HP]

ynavaband.wixsite.com

 

[新しく導入された機材]

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こちらはフォトジェニックのテレキャスタータイプ。親友から譲り受けたそうだ。ピックアップがセイモアダンカン製のものに交換してあったり、改造が施されている。

以前インタビューにて紹介したテレキャスターより中域がすっきりしていて、エフェクトも乗りやすく、使い勝手が良いとのこと。

 

 

 

 

 

 

 

また、音作りはZoomのG3やBIASの使用をやめ、Amplitubeを導入したそうだ。

 


 

 文・インタビュー・編集:ふぁず