インタビュー第15回:YNY(我楽多東京)
どうも。ふぁずです。
今回は、東方アレンジサークル「我楽多東京」のコンポーザーでギタリストのYNYさんにインタビューしました。
それでは、お楽しみください。
ーまず、YNYさんが楽器や音楽活動を始めたきっかけを教えてください。
楽器を始めたのは、小学6年ですね。
特に誰かに憧れたというよりは、ふと空を見上げて「そうだ、ギター始めよう」的なノリで。最初はアコースティックギターでJ-POPをジャカジャカ弾いてました。
エレキギターを始めたのが中3の頃です。当時のアニメ「けいおん!」ブームの申し子ですね(笑)。同時期に凛として時雨にどハマりして、その頃からバンドで演奏するようになりました。
今のように、DTMでアレンジ楽曲やオリジナル楽曲を作るようになったのは大学生からです。最初はGarageBandのiPhoneアプリでポチポチやっていたんですが、そのうちPC上でDAWを触るようになって、「1人でもバンドのアンサンブルを鳴らせる」というのがとても面白いと。
本格的に曲を作るようになったのは、東方Projectのアレンジ楽曲にハマったのがキッカケですね。その後、東方同人イベントに参加して、コンピレーションCDを出したり、サークルを結成してCDを複数リリースしたりして、今に至ります。
ーありがとうございます。では、凛として時雨以外で影響を受けたアーティストはいますか?
特に好きで影響を受けたのは、Sigur Rós、Oasis、Radiohead、サカナクション、椎名林檎、中野テルヲ、クラムボン、Chouchoなどですかね......。
東方同人音楽のアーティストにもかなり影響を受けてると思います。凋叶棕、LizTriangle、暁Records、サリー、東方事変、君の美術館などをよく聴いてます。ポップスに近いロックを中心に聴いてると思います。
ーなるほど。
我楽多東京はちょこちょこライブをやっているイメージですが、ライブ時の演出やセトリなど、こだわりはありますか?
観客と一体になって盛り上がるというよりは、映画に没入するような気持ちで演奏を聴いて欲しいという思いがあるので、最初から最後まで演奏に徹する形が多いですね。MCとかもあまりやりませんね。
将来的には、映像と一体でライブ演奏を行う、みたいな事をやってみたいなと思っています。
また、ライブの度にアレンジや楽器編成を若干変えたりする事もありますね。
ーとてもすばらしいこだわりだと思います。
ちなみになんですが、「我楽多東京」の由来って何ですか?
サークルメンバーが考えてくれた名前ですね。決めた時の詳しい成り行きはちょっと忘れちゃったんですが、ガラクタと東京という言葉の組み合わせで、ちょっとグランジでスチームパンクチックな、そんな雰囲気を漂わせたかったんでしょうかね。
最初にリリースした同人音楽CDも「踏郷(とうきょう)」というタイトルで、秘封倶楽部の2人の卯東京探訪がテーマになっています。
「東京」はなんで入ったんでしょうね。「ジュリアナ東京」「東京喰種」みたいな、響きのカッコよさに憧れたのかなあ。もっとも、僕以外のメンバーは全員東京在住ではないという(笑)
ーなるほど(笑)
では次に、我楽多東京の、現在決まっている今後の予定はありますか?
今年5月の例大祭にて、仲良くしていただいている音楽サークルのアプサラス(※)さんと合同で、秘封倶楽部楽曲アレンジスプリット盤をリリース予定です。
例大祭で新譜を出すのは実に2年ぶりになりますが、お互いのサークルの色を出した面白い作品になりそうでワクワクしています。
ーおお、楽しみです。
では最後に、サークルの、そしてYNYさん個人の今後の目標を教えてください。
サークルとしては、今後はメンバーの就職等で活動はスローペースになりそうですが、我楽多東京のアレンジCDのコンセプトである「物語が音楽に寄り添う作品」を踏まえて、またゆっくりと着実に作品を出していけたらなと思います。東方Projectの公式作品においても、様々な新しいストーリーが生まれているので、こんな二次創作物がしてみたい、という思いが日に日に強くなっていますね。
個人としては、同人音楽のみならず、オリジナル楽曲や、他の人との合作など、今後も色々な形で音楽を生み出すことに関われていけたらなと。
既に別のコンポーザーと一緒に曲を作ってライブを行っていたりするので、これからも様々な形で活動を続けていきたいですね。
ーなるほど。今後の活動も楽しみにしています。
では、インタビューを〆させていただきます!ありがとうございました!
ありがとうございました!
[※]東京・八王子を拠点に活動するへヴィポップロックバンド。東方アレンジやオリジナル楽曲の製作がメイン。リーダーの飴宍飴美氏には過去に当ブログのインタビューを受けていただいた。
続いて、YNYさんの機材を見ていきましょう。
YNY's Equipment
こちらはComponent Telecaster。Fender Japan TL71をベースに、ボディ以外の全パーツをYNYさん自身が換装。Front PUはSchecter MONSTERTONE TELE、Rear PUはSaymour Duncan STL-3 Quarter Poundとなっている。また、ボリュームポットにバイパスフィルターを入れている。
Rec、ライブ共にメインで使用。ライブ時はほぼFront PUしか使用しないそうだ。
「一般的なテレキャスターからはかけ離れた音がしますが、大変気に入っています。」とのこと。
続いて、 Epiphone ES-335 Pro。最近フリマアプリで中古購入したとのこと。ライブのみでの使用。
本人曰く、「フロントPUは初恋の相手から貰ったチョコレートのような甘いトーン(そんな思い出は無い)、リアPUは往年のUKロックを彷彿とさせるサウンドで、歪ませた時の、レスポールには無い独特のプレゼンスの鳴りが気持ち良いです。Gibsonが欲しくなりました。」とのこと。
エフェクターは、凛として時雨のギターボーカル・TK氏の影響をかなり受けたチョイス。
アンプは実機、シミュレータ共にFender Twin Reverbを使用。
Sunfish Audio Over Drive “MPrunus”でクランチを作り、曲のサビのコードストロークでBOSS OD-3をオンにして、アンサンブルの音圧感をぐっと上げる。その他、アルペジオやギターソロでDigitech DigidelayをMod Delayモードでオンにし、独特の煌びやかさを付加するのがYNY氏の主なサウンド構成。中でもDigidelayがお気に入りとのこと。
製作環境はこちら。
DAW: Logic Pro X
AIF: Steinberg UR-22mk2
Guitar Amp Simulator: Line6 POD XT/Waves GTR3
Software Instruments: XLN Audio Addictive Drums2/Native Instruments Session Strings/IK Multimedia SampleTank3/Sonic Wire SERUM
Software Plugin: Waves Gold/Waves CLA Signature Series/iZotope Ozone
などなど。
[YNY]
東方アレンジサークル「我楽多東京」のコンポーザー・ギタリスト。
[音源]
「彗星アポロ」XFD
「踏郷」XFD
「Dear Illusion」XFD
「世界終末論2016」XFD
[YNYさんのSoundcloud]
[公式HP]
今回の記事は以上です。我楽多東京の楽曲、是非聴いてみてください。
さて、管理人ふぁずのバンドの春例大祭に向けた新譜製作が終わるまでは、次回更新は未定です。もうしばらくお待ちください!
では。
インタビュー・編集:ふぁず
インタビュー第14回:タチやん(夕立P)
どうも、ふぁずです。
久しぶりの更新になってしまいすいません。自分のバンドの音源製作で手一杯になってまして・・・お待たせして申し訳ありません!
さて、今回は、同人音楽レビューとエンタメ企画サイト「R3Magazine」、自主製作音楽ニュース投稿サイト「News Speaker」の運営、そして「夕立P」名義でボカロPとしても活動されているタチやんさんにインタビューしました。
それでは、お楽しみください。
ー音楽活動を始めたきっかけを教えて下さい。
音楽を始めたきっかけですが、最初は東方Projectの二次創作をされている方々の輪に、受け手として入ったことから始まります。そこではメインがイラストや漫画の方ばかりだったので「じゃあ自分は音楽で……。」という結構な天邪鬼な理由と、ちょうどその頃「DTMマガジン(2016年12月号を以って休刊)」にボカロの体験版が付いていたものが出回っていた(※)んですよね。それとフリーソフトのDominoという作曲ソフトやらなんやらを使って作曲を初めたのが最初です。
しかも最初はなぜか東方アレンジじゃなくって、いきなりオリジナル曲を作り始めたんですよね。作曲の知識もないのに……。
ーなるほど。中々稀有な経緯だと思います。
楽曲制作で大事にしてるテーマやコンセプトはありますか?
根幹のテーマすらも「その時に作りたいものを正直に吐き出したい」ということで割と作品ごとにブレまくっています。例えば結構性的な要素含んだ恋愛なテーマを扱ったり、逆に苦しみや悲しみをどうにか乗り越えていけるといったテーマだったりと。ただし「自分のその時の気持ちに正直であれ」というのはありますね。そういう意味ではテーマは「人間」かな......。
ーおお、素晴らしいと思います。
タチやんさんは、同人音楽レビューエンタメサイト「R3Magazine」、自主制作音楽ニュース投稿サイト「News Speaker」を運営なさっており、正に当ブログの同業者様ですが、この二つのサイトの運営を始めたきっかけ、理由は何ですか?
両方に共通するテーマは「同人音楽文化のより広く深い定着」カッコつけて言うならば「文化の花を咲かせ、根付かせる」というところですね。今の同人音楽に限らないのですが、文化って「消費」されている側面が強いなと感じていまして。
「消費」され続けていては文化はすり減っていくばかり、もう次の世代のための実も育たなくなってしまうのでは……?という部分。特に同人文化の後発組の方々はスポットライトが当たりにくいこともありますし、そうした後発組の人たちにも焦点をあて、お互いに育てていかなければいけないかな……と思い、あのような企画を立ち上げてみました。
R3Magazineは特に「読み物」としての側面を、News Speakerは「自主的に情報を投稿」できるという面を重視しています。自主的にというのがキモなんですけど詳細は秘密です。
ーなるほど、ありがとうございます。とても勉強になります。
タチやんさんはこのように情報サイト運営など様々な事を企画したりしてるイメージがあるのですが、今は何か新しく考えている企画などはありますか?
実は今、色々な楽曲をとあるテーマのもと集めて発表をする「プロジェクト」を考えているのですが、これを表に出せるのはもっとずっと後のことですね。今は水面下で意見を募らせていただいている段階です。
新しい企画を考えるとか試してみるとか、そういうものは「ふたつ(もしくはそれ以上)のものをあわせて、新しいひとつを作り出す……」みたいなのが根幹にあったりします。有名な言葉としては横井軍平さんの「枯れた技術の水平思考」とかですね。ロシアの作曲家、ボロディンの作曲した「中央アジアの草原にて」っぽいところもあるかな……。
ーなるほど。その「プロジェクト」が公表される日を楽しみにしています。
では最後に、タチやんさんのあらゆる活動の、今後の目標を教えて下さい。
アラビアンナイト……「千夜一夜物語」をご存知でしょうか。その語り部として出てくる女性がいます。彼女の名前はシェヘラザード、王様のために毎夜、命を賭して物語を紡ぎます。彼女のような聡明さはありませんが、ぼくは活動を通じて様々なことを受け手のみんなに紡いでいきたいと考え、今後も活動していきたいと思っております。
この度はこういったお話をさせていただき、ありがとうございました!
ーとてもタチやんさんらしい考え方だと思いますし、タチやんさんならそうなれると思います。
この度は、ありがとうございました!
[※]2007年11月号の付録。初音ミクの体験版が付属した。発売から3日で完売し話題になった。
[タチやん]
2012年頃から音楽活動開始。これまでに「夕立P」名義で数多くの楽曲を発表している。今年には2ndアルバム「I'm sorry in my heart」をリリース予定とのこと。
[音源]
「Deeper than the blue」
「レディーレディー」
「レイニーレイニー」
[R3Magazine]
[R3Magazine電子書籍版]
[News Speaker]
[Spotify]
[ファンティア]
今回の記事は以上です。
「R3Magazine」や「News Speaker」、とても面白いので是非皆さん見てみてください。
さて、次回第15回は、東方アレンジサークル「我楽多東京」のYNYさんにインタビューします。お楽しみに!
インタビュー・編集:ふぁず
インタビュー第13回:かがみ(ラサラス心中)
どうも、ふぁずです。
今回は、個人サークル「ラサラス心中」で活動しているイラストレーター、かがみさんにインタビューしました。それではお楽しみください。
ーでは、始めさせて頂きます。
まず、絵を描き始めたのはいつ頃ですか?また描き始めたきっかけを教えて下さい。
きっかけはもうほんと、絵を描くことが楽しいって感じたことと、可愛いお洋服が好きで、そういうのを可愛い女の子に着てもらいたいっていう気持ちがあったこと……それと、紙とペンが身近にあったからですかね…(笑)
ーなるほど。
では、続いての質問ですが、かがみさんの作風は独特な雰囲気だと思うのですが、何かに影響を受けてのものなのでしょうか?
あ、ありがとうございます。
自分の作風に影響を与えたもの…...は、なんでしょう…...あんまり意識してこなかった部分ですね…...(笑)。自分の描きたいものを見つけて、自分が満足するように描いてきたと思ってます。影響がある部分はその時々に興味のあるモノかなあと思います。
ーということは作風は、誰かに明確に影響を受けたわけではないのですね。だとしたら物凄いオリジナリティーですね。
ちなみに、創作する際はどのような道具を使っていらっしゃるのですか?
ありがとうございます。
道具は基本的にほんとお気に入りのシャーペンとボールペンがお供ですね。あとはたくさんのコピー用紙ですね…...(笑)
ーなるほど。ということは、アナログで描いたものをスキャンして、ネットなどに公開してる感じですかね?
そうですね、写真として取り込んでそこから公開しているという流れですね。
ーなるほど。
では、続いてですが、影響を受けた、ではなく、好きなイラストレーターや作家はいますか?いましたら教えて下さい。
好きなイラストレーターさんは大石竜子(※1)さんです。女の子のかわいらしさや綺麗さ、独特な世界観や色使いが全面に出ていて、そういったところが好きですね。他に見ない感じの絵なので一目見た時にものすごく惹かれましたね。
ーかなり鮮やかな色合いが特徴のイラストレーターさんですね。
話は変わりますが、過去にツイッターで言及していたとは思いますが、個人サークル「ラサラス心中」のサークル名の由来を教えて下さい。
サークル名には星の名前を入れたいなあと思っていて、花言葉のように星言葉があると知って……サイトでいろいろと見てみて、一番惹かれたのがラサラスでした。ラサラスというワードもあまり使われていないもののようだったので、なおいいなと思って決定しました。
心中、の方は「ラサラス○○で、○○の部分に漢字2文字を入れるとかっこよくなるのでは…!?」と思って、言葉の言いやすさ(口馴染みの良さ?)や、他にない感じ、言葉の意味なんかを考えて選んだのが心中でした。
「夢と恋と成功と失敗」(※2)と運命を共にするなんてかっこよくないですか…?(笑)。
ーすごく素敵だと思います!星言葉というものがあるなんて知らなかったです。ロマンチックですね。
ちなみに、ラサラス心中の今後の予定や目標はなんですか?
今後の予定としては、また今年も紅楼夢に出展したいなあと考えています。
紅楼夢は好きなイベントなので、できるだけ出展し続けていけたらいいなと思っています。
また、いまは構想中の段階なんですけど、オリジナルキャラでの作品も作っていけたらいいなと思っています。
目標は、漫画だけでなくイラスト集も出してみたいですね。
ーなるほど。凄く楽しみです!
では、これにてインタビューを〆させて頂きます。ありがとうございました!
ありがとうございました、お疲れさまです!
[ ※1]大石竜子氏は、漫画家・イラストレーター。漫画「ゆかのゆ」の作者。その他の活動は、「フェアリーテイル・レクイエム」の原画・キャラクターデザインや、「劇場版空の境界コミックアンソロジー 第3章」の表紙など。
[※2]「夢と恋と成功と失敗」は、「ラサラス(しし座ミュー星」の星言葉。
[作品]
こちらは、東方アレンジサークル「Kurage seek room」の「極彩」という曲をイメージして描いた作品。優しくて儚げな色合いとタッチが味わい深い。
ちなみに「極彩」の他に好きなKurage seek roomの曲は「ステレオの中はまだ夜」「星に願いを」だそうだ。
「極彩」が収録されているCDのXFDはこちら。↓
かがみさんの他の作品はpixivから見ることが出来ます↓
ラサラス心中のHP↓
今回の記事は以上になります。
当ブログ初の、イラストレーターの方へのインタビュー、いかがでしたでしょうか。これからも、様々な分野で活躍するクリエイターの方々にインタビューしていきたいと思っています。
次回第14回は、「R3Magazine」や「News Speaker」といった同人・自主制作音楽に特化した情報サイトを運営しながら、自らも音楽活動をしているタチやんさんにインタビューします。お楽しみに。
インタビュー・編集:ふぁず
インタビュー第12回:KK
どうも、ふぁずです。
さて、第12回は、企業のCMにも提供実績がある、BGM製作活動をしているKKさんにインタビューしました。お楽しみください。
ーまず、KKさんの主な活動はBGM製作ですが、BGM製作の活動を始めたきっかけを教えてください。
BGM作りは、DTMを始めたときから無意識にやっていたと思います。
当時はバンド活動をやっていて、そのデモ音源を作っていたのですが、作曲の練習としてゲーム音楽や劇伴っぽいものも作っていました。
試しに投稿サイトや素材サイトにアップしたところ、ダウンロードして使ってもらえたのが嬉しくて、今でもその延長で活動しています。
ー現在のBGM製作の活動や、それ以前のバンド活動を始める以前は何か音楽や創作の活動はなさっていたのですか?
一番最初に音楽を始めたのは、中学の吹奏楽部に入ってパーカスをやったことですね。
その後に、高校の軽音部や音楽学校に進学して、そこでもパーカッションやドラムを触っています。ただ、音楽学校でDTMの授業があったことや、他の曲が作れる同級生と繋がったことで、次第に演奏よりも曲作りの方に大きく興味を持ち始めていきました。
学校を卒業した後も、音楽仲間とグループを組んで細々とやったりしていましたが、現在のところはソロで活動する音屋と化しています。
ーBGM製作は、バンド活動とかとは全く違う分野ですが、活動・製作をする上で影響を受けたアーティストはいますか?また、単純に趣味として好きなアーティストも教えてください。
音楽面の影響になりますが、最も大きく影響を受けた方は久石譲さんでしょうか。
後は植松伸夫さん、近藤浩治さん、Robin Beanlandさん、とゲーム音楽界隈なんかだとキリがないほど多いですね…...。
バンドサウンドは今は殆ど作っていないんですが、バンドだとBUMP OF CHICKENの影響はかなり濃いです。
他にも映画音楽だと、James Hornerさん、James Newton Howardさん、John Williamsさんが好きで参考にすることがありますね。
ー曲作りをする時に、大切にしてるこだわりやルールなどはありますか?
こだわっているというよりは自然とそうなってしまうものでもあるのですが、曲を作る時はメロディーが強い箇所をどこかにちょこっとだけでも入れたくなってしまいます。
やはり曲の最も大切な要素の一つがメロディーだと思いますし、他にも「コード進行が気持ち良い」とか「展開がカッコイイ」のような、作っている自分自身が良いと思える何かしらのポイントは常に忍ばせていると思います。(実際にスゴく良いかは別ですよ。)
なんてことのないフリー素材用として作ったBGMで、聴いた人が誰も意識しなかったとしても、きっと自分だけはそこで満足したいのかもしれませんね。
後は、最初のイメージはできるだけ大切にしたいとは思っています。勿論、曲を作り進めていくうちに、ミスや改善点を修正していくことはありますし、行き詰まったら全く違う要素をぶつけてみることもありますね。
ーでは、最後に、今後の活動の予定や目標を教えてください。
今年は、昨年やらなかったことをやりたいですね。
コンピアルバムに参加してみるとか、コラボしてみるとか…...。
元々クセの強いモノを作る方が得意だったりするので、万人受けしなくてもユニークな曲を作っていきたいなとぼんやり考えています。
ーそれでは〆させて頂きます。ありがとうございました!
続いて、KKさんの使用音源等は以下の通りになります。
KK's Equipment
Logic Pro 9, X
Apple:Garageband Jam Pack
世界のすみっこでうさぎは空を眺める。:POOR RECORDER SOPRANO, ALTO, WR YAMAHAPIANICA
Versus Audio:acogi
ProjectSAM:Orchestral Essentials 1, 2
EastWest:Hollywood Orchestra
Cinesamples:VOXOS 2
[KK]
BGM製作活動をしている。企業などへの提供だけでなく、フリーBGMの配布も行っている。主なBGMの製作・提供実績は以下の通り。
・株式会社デリシア ピコカTVCM「ポイントカード会員募集篇」「キャラクター誕生篇」楽曲提供
・クレオフーガ 四国西予ジオパークミュージックコンテスト楽曲採用
・クレオフーガ ゲームミュージックコンテスト2014 アクション/格闘ゲーム部門 最優秀グランプリ受賞
・たかせしゅうほう監督 映画「ワタシ カレシ ツクル」楽曲提供
・コーワ パワードコーヒーのTVCMに楽曲提供
[HP]
[音源]
「Polar Star」
「新世界秩序 - New World Order」
「house」
今回の記事は以上です。
いつもはバンドマンを中心にインタビューをしている当ブログでしたが、今回はBGM製作の活動をなさっている方へのインタビューでした。いかがでしたでしょうか。
さて、次回第13回は、イラストレーターで、個人サークル「ラサラス心中」の代表、かがみさんにインタビューします。お楽しみに。
インタビュー・編集:ふぁず
ニュース:アプサラス飴宍飴美、ソロプロジェクト「去葉」始動。去葉の未来を紐解くインタビュー遂行。
2/20、東京で活動する東方アレンジサークル/オリジナルバンド「アプサラス」のリーダーで作詞作曲ギター担当の飴宍飴美が、自身のソロプロジェクト「去葉(読み:いなば)」を始動した事をツイッター上にて発表した。
そこで、その発表を受け当ブログでは、飴宍氏にインタビューをさせて頂いた。また、記事後半には去葉の、今公開できる限りの情報を掲載しているので要チェックだ。
このインタビュー、記事を楽しく読みながら、去葉の本格始動を待っていて欲しい。
ーまず、今回ソロプロジェクト「去葉」を立ち上げた理由を教えて下さい。
端的に言うと、私が作った歌の中でも、アプサラスに合わない、アプサラスでは出来ない歌を世界に、正面から広めていきたかったからです。
私が作る歌はアプサラスで全て演奏するつもりでいましたが、もともと書き貯めていた歌や、新しく作った歌の中に、明らかに、アプサラスとして精度を高めていく、演奏をするには不向きな物が見つかったんです。
代表的な物が、2月半ばにニコニコ動画とSoundCloudにアップロードした「ノイズマシーン」でした。この歌は不倫・不貞をテーマにし、かなり俗物的で悪趣味なユーモアを散りばめた物でしたが、これに、ボーカルのあまはが明確に「NO」と言ったんですね。私自身も「ノイズマシーン」の生々しく醜悪で、それを楽しむような系統の歌はアプサラスには合わないと感じていました。
また、これは主たる理由ではないのですが……去葉のバイオグラフィにも書いた通り、かつて私は個人で歌を作り、弾いて、歌って録音して、それをピシャーチャ(Pisaca)という名義で、bandcampでリリースしていたことがあったんです。昨年秋にアプサラスでリリースした「眼差しEP」は、ピシャーチャ時代にリリースした「まなざしEP」との訣別を宣言する意味合いもあったのですが、どうにも私は優柔不断なようで、やはり自分で歌って弾いて世に出すと言う事に未練があったのかもしれません。
あとは、ここ最近の不安定な精神状態で作った歌が、どれもアプサラスでは出来ないような、でもとてもカッコいい、自信の持てる良い歌だったので、「だったら俺一人でもう一度やってやる」という気持ちになりました。
それらが「去葉」プロジェクトを立ち上げた理由ですね。
ーなるほど。アプサラスのコンセプトとは「真逆」を行くような感じなんでしょうか。楽しみです。
続いてですが、プロジェクト名の「去葉」の由来を教えて下さい。
由来は古事記に登場する「因幡の白兎」です。
もともと、プロジェクト名には「愚か、あるいは醜い、神話上の存在」の名前を使うと決めていました。そのため、昔使っていた名義である「ピシャーチャ(インド神話に登場する食屍鬼)」を再び使おうと思ったのですが、そこでNatsukageのアマノから「日本神話から取ったらどうだ」という意見を貰ったんですね。
そこですぐに思いついたのが、「ワニザメを騙して皮を剥がれた」という話が残っている「因幡の白兎」でした。プロジェクト名の「音」に関してはそこから取りました。
「去葉」という造語ですが、これは「去った(死んだ)葉」、つまり「枯葉」という意味を与えました。
私はYves Montandが歌う「枯葉(Les Feuilles Mortes)」がとても好きで、どうしてもどこかでこの言葉の雰囲気を使いたかったんです。ちなみに、「去葉」の英語表記を「Inaba」ではなく「Ynava」にしているのは、そのYves Montandの名前から文字を取っているからです。
ープロジェクトの方向性と名前がバチっとハマっていて素敵だと思います。
では、今後の活動予定、このソロプロジェクトでの目標を教えて下さい。
今後の活動予定ですが、とりあえずは好きに歌を作って歌って弾いて、それをリリースしていくだけだと思います。
まずは2018年夏に、最初のシングル「不明」をリリースします。.......と言っていますが、もしかしたら暦の上での夏(要するに春)かもしれませんが……。これ、タイトルがわからないという意味じゃなくて、ちゃんと「不明」というタイトルの歌が表題曲だという事ですからね!
ちょうど今日(インタビュー実施日の2月22日)に、シングル「不明」に収録するカップリング曲「蹂躙のシエスタ」のデモ音源が完成しました(曲順としては2番目ですが)。そのあとは、じっくり作業していって、ニコニコ動画やSoundCloudにアップロードしていた「ノイズマシーン」や「人の形をした柱」、「鋼鉄都会」などの既存曲と、新しく作っている歌たちを集めてアルバムでも作ろうかと思っています。もっとも、「不明」をリリースした後の事は正直何も考えていませんので、どうなるかわからないですね。
このソロプロジェクトの目標は、音源リリースやライブ(ソロプロジェクトなので、サポートメンバーを集めてライブをやるという形になると思います。正式にバンドメンバーを加入させたりはしないと思います)を通して、私の作る「去葉」の歌を聴いてもらって、楽しい気持ちになってもらうことです。そのためには「バンドサウンドのソロプロジェクト、シンガーソングライターとして経済的に売れる」という事が現実的な目標になってくるかもしれませんね。
ーおお、非常に楽しみです。アプサラスと合わせて、今後の活動に注目ですね。
それでは、インタビューを終わります。ありがとうございました!
こちらこそ、ありがとうございました!
去葉について現在公開できる情報は以下。
[音源]
「人の形をした柱」(シングル「不明」の雰囲気に比較的近い楽曲)
「ノイズマシーン」
「汝、咎を背負いし者」(シングル「不明」のカップリング曲)
[公式HP]
[新しく導入された機材]
こちらはフォトジェニックのテレキャスタータイプ。親友から譲り受けたそうだ。ピックアップがセイモアダンカン製のものに交換してあったり、改造が施されている。
以前インタビューにて紹介したテレキャスターより中域がすっきりしていて、エフェクトも乗りやすく、使い勝手が良いとのこと。
また、音作りはZoomのG3やBIASの使用をやめ、Amplitubeを導入したそうだ。
文・インタビュー・編集:ふぁず
インタビュー第11回:灰野(Nerdy Pixie,Awesome Ochinchins)
どうも、ふぁずです。
さて、インタビュー第11回は、新曲「Kuregata」を2/14に公開したばかりの灰野さんです!「Nerdy Pixie」や「Awesome Ochinchins」で活躍する氏に沢山質問しました。お楽しみください。
(今回は、公開を予定していた記事の完成が諸事情により遅れてしまっているため、前回のインタビューの最後に予告した内容から変更致します。目処が立ち次第掲載予定です。ご了承ください。)
ーまず、灰野さんが音楽活動や、楽器を始めたきっかけを教えて下さい。
ギターを始めたきっかけはすごく単純で「ギターが弾けたら楽しそうだな」と思った事でした。最初は好きな曲に合わせてエアギターをしていたのですが、それを母親に見られてしまいすごく恥ずかしい思いをしたので、ヤフーオークションでグラスルーツの安いギターを購入し本格的にギターを始めることにしました。
ーなるほど。エアギターからのギター購入、中々珍しい流れだと思います。
続いて、影響を受けたバンドやアーティストを教えて下さい。
ギタリストとして強く影響を受けたのはナカノイズ氏とmelt-bananaのAGATA氏です。
特にナカノイズ氏は、僕がアンプ直結至上主義を貫いていた時代に演奏動画を見て、飛び道具や特殊奏法を駆使したトリッキーなスタイルに「ギターでこんな音を出すことができるのか!」と強く感銘を受けました。
曲作りにおいてはART-SCHOOLからの影響が大きいです。どこか儚くてダウナーな世界観の歌詞、アルペジオの使い方などに影響が色濃く表れていると思います。
ーなるほど、灰野さんの摩訶不思議でトリッキーなサウンドはナカノイズ氏に影響を受けてのものだったのですね。
さて、話は変わりますが、2/14に発表なさった新曲「Kuregata」を聴かせて頂きました。どのような事を思い、あのような歌詞が完成したのですか?また、サウンド面でのこだわりも教えてください。
お聴きいただきありがとうございました!
あの曲は夏の終わりをテーマに歌詞を書いたのですが、僕は四季の中で最もエモーショナルな時期である夏が断トツで好きで、夏の終わりに感じる胸を締め付けるような切なさや焦燥感をいつか曲にしたいという気持ちがありました。
サウンド面に関しては、クリーントーンのAメロ、幻想的なシマーリバーブを使ったBメロから爆音のファズギターが鳴り響くサビに突入する、といった風に、先ほどテーマとして挙げた「切なさ」と「焦燥感」の対比を表現したつもりです。
ー歌詞のみならず、音でここまで季節や空間、景色を表現できるのは本当に素晴らしいと思います。「Kuregata」、正に名曲だと思います。
続いての質問ですが、灰野さんは現在「Nerdy Pixie」、そして「Awesome Ochinchins」、二つのバンド、プロジェクトで活動なさっていますが、この二つのそれぞれのバンド名、プロジェクト名の由来を教えてください。二つとも特徴的な名前で、ずっと気になっていました。
お褒めいただきありがとうございます!
Nerdy Pixieについてですが、前身バンドが「いかにも学祭コミックバンド!」といった感じのバンド名でして(すみません、恥ずかしいので名前は出せません)。
そこに僕がリードギターとして加入しオリジナル曲も演奏するようになったり、ボーカルが突然何も言わずに何処かに引っ越しして脱退してしまったり、色々なことがあったので「改名してオリジナルバンドとして再スタートしよう」という話になりました。
前身バンドの名前の中に「ヲタク」が入っていたのでそこを引き継ごう、と「Nerdy」、「『ナーディ・〇〇ィ―』って感じで韻を踏む名前にしよう」、とメンバーが敬愛するPixiesから取って「Nerdy Pixie」としました。
そしてAwesome Ochinchinsですが、もともとオーチンは「架空のバンドの公式アカウント」というコンセプトの、僕がくだらないネタツイートをするためのサブ垢だったんです。
当時はその名義で音楽を発表することは全く考えていなかったので「とにかくインパクトのある名前にしてやろう」という狙いがありましたが、結果的に、名前のインパクトに釣られて聴いてくださった方が多いようなので、この名前にして正解だったなと思います。
ーそうだったんですね!特にAwesome Ochinchinsの方はびっくりです。
さて、この二つのバンド、プロジェクトの今後の予定が決まっていましたら教えてください。
実は、Nerdy Pixieに新ボーカルを迎え入れる準備が進んでいます。
ボーカルが変わることによってバンドや曲の雰囲気も変わってくると思うので、これまでとは違う世界観、曲調にもチャレンジしていけたらいいなと思っています。
Awesome Ochinchinsに関しては、これまでと変わらずにひたすら陰鬱な曲をマイペースに作り続けていくと思います。
予定というか願望になってしまいますが、親交のあるフォロワーの方々を誘ってコラボ曲だけでEPを作れたら面白いなと思います。
ーなるほど、とても楽しみです!それでは、インタビューを〆させて頂きます!ありがとうございました!
ありがとうございました!
続いて、灰野さんの機材を見ていきましょう。
灰野's Equipment
まずは、Bacchus CRAFT Series BJM-60E。メインギター。
プリセット回路の除去、キルスイッチの取り付け、光線銃回路の埋め込み等、改造が施されている。
こちらは、 SQUIER Classic Vibe Telecaster Custom。
フロントピックアップをグレッチのハイロ―トロンに換装。
独特の乾いたサウンドが気に入っているそうだ。
こちらは、 SQUIER Jagmaster。
改造は、ボディのリペイント、フロントピックアップをシングルコイルに換装、光線銃回路埋め込み等。
ハムバッカーの音が欲しい時やドロップチューニングの曲を作る際に使用するそうだ。
ベースは、YAMAHA RBX450。
バンドのベーシストから譲り受けたもの。で、ナットが故障していたため修理済。
ゴリゴリに歪ませて弾くことが多いとの事。
オーディオインターフェースは、Focusrite Scarlet2i2。
宅録で使用。「見た目と名前が格好良かったため購入、機能面の良し悪しはわからない」そうだ。
最後に、エフェクターボード。
特に気に入っているのは、Darkness Verre(上段右から二番目)、MASF Pedalsのraptio(下段右から二番目)、シビルウォークローン(下段左から二番目)。
Verreは一番好きな花である彼岸花をデザインにしてもらったオーダー品。
常にオンにし、クランチサウンドを作るために使用。
raptioは踏んだ瞬間の音をループさせるエフェクターで、機械音のようなノイズサウンドはほぼこのエフェクターで出しているそうだ。
シビルウォークローンはパワーコードを弾いた時のローの暴れ方や、単音フレーズを弾くとクリーミーな音がする所がお気に入り、との事。
他にも、Zoom G3や、改造されたピアノのおもちゃ等がある。
[灰野]
新潟県のオルタナティブロックバンド「Nerdy Pixie」のギターとして活動、音楽プロジェクト「Awesome Ochinchins」として音源リリースも行っている。
[音源]
2/14公開の新曲(灰野名義)「Kuregata」
Nerdy Pixieの名曲「Stay Lost」
Awesome Ochinchins「thaw」
灰野さんのSoundcloud
今回の記事は以上です。
Nerdy Pixieの新ボーカル、一体どんな方が入るのでしょうか。楽しみです。もちろん、Awesome Ochinchinsの活動も楽しみですね。
次回第12回は、BGM製作の活動をなさっているKKさんにインタビューします。お楽しみに。
インタビュー・編集:ふぁず
ニュース:Natsukage、1st Single「天使は月の上で笑って」リリース
名古屋で活動するNatsukageが本日、1st Single「天使は月の上で笑って」をbandcampにてリリースした。
前作の「My Lost Blue」から約半年振りの音源リリースとなる今作は、製作にNerdy Pixieのギタリスト・灰野氏を迎えており、氏のノイジーかつトリッキーなサウンドがアウトロで洪水のように溢れ出しており、その音に「圧倒」される。そして、繊細且つ聴く者の心を揺さぶるような「アマノ節」とサウンドは更なる進化を遂げている。
[アマノ コメント]
ご無沙汰してます。Natsukageのアマノと申します。
この曲はNatsukageとして初めてのシングル曲です。一度データを消してやり直したり、これまで家で録っていた歌も今回はスタジオで録ったり、好きな要素を沢山詰め込んだ意欲作です。気に入っていただければ幸いです。
[音源情報]
Natsukage /「天使は月の上で笑って」
[トラックリスト]
1.天使は月の上で笑って
2.天使は月の上で笑って(instrumental)
本作のbandcampのページはこちら。↓
Youtubeでも聴く事が出来る↓
[予告編]
[フル音源]
文・編集:ふぁず